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女性専用車両めぐり絶叫バトル 「反対派VS駅員」動画が話題

   JR東日本の女性専用車両を巡り、駅員と男性客がホーム上で叫び合うといったトラブル動画がユーチューブにアップされ、ネット上で騒動になっている。

   この男性客は「女性専用車両は差別に当たるため、認められない」と訴える活動をしているようで、この駅員とは以前にも衝突していた。駅員の「いつもの来てるんで!」という他の駅員への報告を耳にした男性は激しくキレた。

  • 動画をアップした男性は「ドクター差別」を名乗っている(写真はユーチューブのスクリーンショット)
    動画をアップした男性は「ドクター差別」を名乗っている(写真はユーチューブのスクリーンショット)
  • 動画をアップした男性は「ドクター差別」を名乗っている(写真はユーチューブのスクリーンショット)

駅員の「いつもの来てるんで!」発言でさらに激怒

   動画は「ドクター差別」と名乗る、今回トラブルを起こした男性がユーチューブにアップしたもの。撮影場所は埼京線の池袋駅ホームの女性専用車両の位置で、2016年6月22日に撮影し、翌日にアップしたとしている。駅員が映っていると思われる部分は見えないように加工されていて、実名が出ている部分は音量を絞っている。もともとはホームの天井部分だけ撮影するつもりだったのだという。

   まず、乗客なのか「ここは女性専用車ですよ」という女性の声が入っている。男性はそれに対し、

「だからどうだって言うんだ!」

とキレ気味に答えたため、2人が言い争いになろうとする瞬間に男性駅員が割って入り、女性に「ありがとうございます」と言った後に、男性に、

「ご協力をお願いします」

と告げた。男性は、

「協力ってどういうこと?どういうことをすればいいの?」

などと返し、男性が駅員を「あんた」と呼んだことに駅員が腹を立て、「バトル」の様相になる。この2人は4月28日にも衝突したそうで、男性はJR東日本本社に直接苦情を言いに行ったとのことだった。男性の言い分では、その時、本社の担当者は「善処する」などと話していたのに全く変わっていない。だからまた本社に苦情を言いにいくことになる、などと語った。駅員は「ご協力お願いします」「ご理解ください」を繰り返したが男性はそれを拒み続けた。その理由はこうだ。車両は誰でも乗っていいわけだから「女性専用」という言葉自体が嘘だ。さらに男女差別にあたる。そして、

「これ、チカン対策だよ。チカンでない男性が乗って何がいけないんだよ。こんなもんにご協力できるか!」

などと怒鳴った。こうしたトラブルがあったため同僚の駅員から何事が起きたのか問われたのか、この駅員は、

「いつもの来てるんで!」

などと報告したため、男性はさらにキレることになった。電車の発車時刻が近づき、駅員は説得を諦め、

「こちらのお客様、お声掛けさせて頂きましたが、ご協力いただけないということで、たいへん申し訳ありません。大変失礼しました!!!」

と叫んだ。声をかけた相手は誰かは分からないが、周囲の女性客に対して、だったとみられる。

女性専用車両というのは男女差別なのか?

   ユーチューブにアップした動画説明にこの男性は、「いつもの来てるんで」と言ったのには驚いた。「お客」に対して言う言葉でしょうか?と疑問を投げかけ、さらに、周りの女性乗客に大声で「ご協力いただけないということで・・・」などと言い訳したが、これでは自分がまるで「悪者」のようだ、などと苦言を呈した。

   この動画についてネットでは、男性の言うように女性専用車両というのは差別であり、日本の恥だから廃止すべきだし、それが叶わないならいっそのこと男性専用車両も導入すべきだ、といった声も多く出ている。そして、

「混雑時、共用車両ぎゅうぎゅうなのに、女車両がらがら。この現実を一度でも見たことがある人は、駅員に拍手なんかしないよ」
「以前から駅員を困らせて、今回ついに堪忍袋の緒が切れて、それを待ってたかのように晒したんでしょ。罠にはめられた駅員さんが気の毒だわ」
「ご協力をお願いしますと言いながら、事実としては強要強制になっていることの方が大問題だと思う」

などといったことが掲示板に書き込まれている。JR東日本東京支社の広報に今回の騒動について16年6月30日に取材したが、

「事実確認できていないため答えられない」

ということだった。女性専用車両に男性が乗ってはいけないという法律はないが、

「ご協力をお願いするしかありませんし、一度断られたからといってそこで諦めるのではなく、説得を続けていくことになります」

と広報は話していた。