AEDで乳首が吹っ飛ぶ? ニップルピアス巡るネット伝説

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   体に強い電気ショックを流し、心臓の動きを正常に戻すAED(自動体外式除細動器)。そんなAEDの使い方に関し、ネット上で衝撃的な指摘が寄せられている。

   乳首ピアス(ニップルピアス)をしている人に使った場合、衝撃で「乳首が吹っ飛んでしまう」というのだ。パッドを貼る位置から考えて、胸部に強い電流が加わるのは理解できそうだが、本当なのか。

  • 乳首の心配よりも人命救助優先で
    乳首の心配よりも人命救助優先で

強い電気ショックがピアスなどの金属に流れる

   AEDはけいれん状態(心室細動)で正常に血液を送り出せなくなった心臓に、電気ショックを与え、正常な動きを取り戻す機械。多くの場合、駅やデパートなど人が集まる場所に備え付けられている。自動車運転の教習所でその使い方を教わった人も多いだろう。倒れている人の右鎖骨下、左わき腹に電極パッドを貼りつけ、本体のボタンを押せば、パッドから強い電気ショックが流れる仕組みだ。

   そんなAEDに関し、2016年8月15日ごろにツイッターで衝撃的な話が広まった。

「乳首にピアスしてるとAEDかけたとき乳首吹っ飛ぶらしいよ」

   確かに、AEDの取扱い説明を見ると、使用前にネックレスやピアスといった金属を体から取り外すよう求めている。乳首は電極パッドを貼りつける位置に近く、ピアスに強い電気が流れる可能性も考えられそうだ。

   実は、1年前にも

「ちくびピアスしてる人にAEDで電気流すと金属のせいで乳首が大変なことになるけど、緊急時なので外してる暇は無いからかまわずやってしまえ、だそうです。乳首ピアスの人は覚悟しておいて下さい」

といったツイートが投稿されていた。

「ボディピアスの上にパッドは貼らないで」

   ネット上の都市伝説ともいえるような話は、本当なのか。AEDメーカーで、使用方法の講習会を頻繁に実施している日本光電(東京都新宿区)の担当者はJ-CASTニュースの取材に、こう話す。

「金属には電気が流れやすく、やけどの危険があります。できれば、ボディピアスの上にパッドは貼らないようにしてください。AED作動時にやけどを負ってしまったという例もありますので、金属には注意して、すぐ外せるものは外したうえで使いましょう」

   電気ショックの大きなエネルギーゆえ、やけどの危険もあるという。

   では、その電気ショックで「乳首が吹っ飛ぶ」ことはあるのだろうか。

「それはありません。ニップルピアスの上に直接パッドを貼ってピアスをはさみこまない限り、大きなやけどを負うこともないでしょう」

   どうやら、「吹っ飛ぶ」心配はなさそうだが、やけどの危険はあるということのようだ。一方で、担当者は取材の最後にこう付け加えた。

「やけどへの注意はもちろん重要ですが、ピアスなどはすぐに外すのが難しい場合もあるでしょう。電気ショックでの人命救助が遅れてしまうのが一番問題です」

   万一の時は、乳首を心配するよりも、一刻も早くAEDを作動させることに専念するべきということのようだ。

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