【あのネットサービスは今】(8)
「スマホ向け」放送うたった「NOTTV」 対応端末増えず4年で幕

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   日本初のスマートフォン向け放送「NOTTV」(ノッティーヴィー)が2016年6月末、放送を終了した。NTTドコモのグループ会社が2012年4月に放送を始めたが、わずか4年という短命に終わった。

   続々と登場する動画配信サービスとの競合や、対応端末数が伸び悩んだ末に「今後の事業継続が困難」と判断された。

  • 放送開始時は2015年度までに500万契約を獲得し、単年度ベースでの黒字化を目指すとしていた(写真は2012年の放送発表会見)
    放送開始時は2015年度までに500万契約を獲得し、単年度ベースでの黒字化を目指すとしていた(写真は2012年の放送発表会見)
  • 放送開始時は2015年度までに500万契約を獲得し、単年度ベースでの黒字化を目指すとしていた(写真は2012年の放送発表会見)
    放送開始時は2015年度までに500万契約を獲得し、単年度ベースでの黒字化を目指すとしていた(写真は2012年の放送発表会見)

情報番組を毎日放送することが「売り」だった

   NOTTVは、アナログテレビ停波後に空いた周波数帯域を利用し、従来の放送のような「リアルタイム放送」と、番組を一時保存できる「蓄積型(シフトタイム)放送」の2種類の放送形態があった。そのうち3チャンネルあった「リアルタイム放送」では、TBSや日本テレビのCS局から番組供給を受けてニュース番組を24時間体制で流したり、毎日7時間の情報番組を独自制作したりすることが売りだった。

   AKB48のメンバーが東京・秋葉原のカフェから、平日は毎日生放送する「AKB48のあんた、誰?」などは安定した人気を誇っていた。月額視聴料金は420円(税別)で、放送開始時は2015年度までに500万契約を獲得し、単年度ベースでの黒字化を目指すとしていた。

   だが、契約者数は伸び悩み、ピーク時の15年3月末でも175万人にとどまっていた。放送終了が発表された時点の15年10月の契約者数は約147万件で、減少傾向に転じていた。

   ドコモの発表では、放送終了の理由を

「スマートフォン向けのインターネットなどによる映像配信の普及により、当初想定していた会員数の獲得に至らず、今後の事業継続が困難な見込みであることから」

と説明している。Netflix(ネットフリックス)、Hulu(フールー)、Amazon(アマゾン)のプライム・ビデオのほか、NTTドコモ自身が運営する「dTV」といった動画配信サービスが利用者を拡大するなかで、生き残りは難しいと判断したようだ。

iPhone販売に力入れるほどNOTTV普及の足を引っ張る

   NOTTVは「スマートフォンやタブレット端末向け放送」をうたっていたが、受信のためには端末に独自のチューナーを搭載する必要がある。そのため対応端末が増えず、契約が伸び悩む一因になった。放送スタート時に対応していたのはわずか2機種で、12年夏向けに発表された19機種も、NOTTVに対応していたのは5機種だった。

   NOTTVやワンセグには対応していないiPhone(アイフォーン)が日本でシェアを拡大した影響も大きかったとみられる。iPhoneから NOTTVを見るためには外付けのチューナーを購入する必要があったが、現実的にそこまでしてiPhoneでNOTTVを見たいと思う人は少なかったようだ。ドコモがiPhoneの取り扱いを始めたのは、NOTTV開局から1年半近く経った13年9月。ドコモがiPhoneの販売に力を入れるほど、結果としてNOTTV普及の足を引っ張っていた可能性もある。

   放送終了の発表後、識者からは冷ややかな声が相次いだ。東洋大の山田肇教授は15年11月のハフィントンポストへの寄稿で

「やっぱりNOTTVは失敗だった」
「ビジネスモデルは古臭く、スマートフォン全盛の今には合わなかったのだ」

と指摘。また、NOTTVが開発された当時、ドコモの執行役員を務めていた夏野剛・慶應義塾大学特別招聘教授は、

「こんなものどう考えたって上手くいくわけないでしょう、と主張したが、聞きいられなかった。会議は多数決でもなく社長裁定だったから。まさに暖簾に腕押し。無力さ感じたなあ」

と振り返った。

   NOTTVを運営していたmmbiの16年3月期の決算(単独)では、83億7800万円の売上高に対して、70億8800万円の営業赤字、78億9400万円の経常損失、169億8500万円の純損失を計上。放送終了翌日の7月1日付でドコモに吸収合併された。

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