長時間残業「自慢合戦」の無意味 電通新人の自殺で直視すべき問題

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「職場で死にたくなるという問題が起こることを直視すべき」

   本人のツイッターでも

「休日返上で作った資料をボロくそに言われた もう体も心もズタズタだ」
「男性上司から女子力がないだのなんだのと言われるの、笑いを取るためのいじりだとしても我慢の限界である」

などと、社内でのパワハラをうかがわせる内容がつづられていた。

   労働社会学やキャリア論が専門の常見陽平さん(千葉商科大学国際教養学部専任講師)は9日、自身のブログで「私は今回の事件は、電通や大手広告代理店の『特殊性』に答を求めてはいけないと考えている。これは、大手、中堅・中小を問わず、日本企業が抱える『特殊性』である」とし、

「誰もが成果や出世の競争をさせられ、職務の範囲も明確ではない。労使関係の利害関係を調整する機能が十分ではない。これが日本の問題である。この手の問題は精神論で語られがちだ。なぜ、このような精神になってしまうのかを問わなくてはならない」

と問題提起した。

   高橋さんの報道後、ツイッター上では「月残業時間105時間」という部分に注目が集まり、「俺150時間オーバーを経験してるんだけど」「毎月残業代なしで月150時間以上残業してる」と、自らの残業時間と比較する声がいくつも上がった。

   7日には、武蔵野大学の長谷川秀夫教授がネットニュースサービス「NewsPicks」に「残業時間が100時間を越えたぐらいで自殺するのは情けない」と投稿。大いに批判を浴びてその後、謝罪に追い込まれた。

   常見さんは、こうした残業時間ばかり注目される風潮について「『私はもっと残業している』とか『そんなことはどこにでもある』という語りをするのもナンセンスだ」とし、「労働時間が何時間であれ、職場で死にたくなるという問題が起こることを直視しなくてはならない」と説いた。

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