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大谷二刀流、マー君が後押し 「やれるまでやったら良いと言った」

   ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手(28)が、2017年シーズン後にも米メジャーリーグ移籍が取り沙汰される日本ハムファイターズの大谷翔平選手(22)の「二刀流」継続を後押しした。

   来季に向け、大谷らとともに自主トレーニングを行った田中は、ボールを交えたことでその「凄さ」を感じたという。

  • 時計ブランド「ウブロ」のチャリティイベントに登場した田中将大
    時計ブランド「ウブロ」のチャリティイベントに登場した田中将大
  • 時計ブランド「ウブロ」のチャリティイベントに登場した田中将大

「ルーキー時代とは違うなと思った」

   田中は2016年12月6日、野球少年と触れ合う「ウブロ 田中将大×イ・ボミ チャリティイベント」の場で報道陣の取材に答えた。

   田中は今オフ、大谷やテキサス・レンジャーズのダルビッシュ有らと合同自主トレを実施。ダルビッシュは田中と大谷のキャッチボールの模様を撮った写真を12月5日、インスタグラムにアップした。それによると田中は大谷に「色々アドバイスをしてくれました」という。

   田中は「近い距離で軽くしか投げていないので、彼の本当の凄さは見てないけど、やっぱり良かったですよ」と大谷の印象を話す。2人が日本のプロ野球で時を共にしたのは、田中の日本最終年で、大谷のルーキーイヤーである2013年のみ。現在米国在住の田中は、大谷の試合をすべて見られていないとしながら、

「凄さはそれでも十分わかってるつもり。体つきが、ルーキー時代に敵対した時とは違うなと思った」

と進化を感じ取った。

   日ハムは大谷がポスティング制度を利用して17年オフにも大リーグへ移籍することを容認した、と報道されているが、打者と投手の「二刀流」からひとつに絞るべきとの意見もある。これについて田中は

「メジャーへ行くにあたって『今の感じだと二刀流は難しい』とか『どっちか取るんだったら投手を』とかってことですよね。僕は両方、どっちもやれるまでやったらいいと言いました」

と二刀流を後押しした。

「信念を貫き通してプレーして、結果を残してるのがすごい」

   その理由は大谷の実績にあるようだ。

「色々と言われていたけど、その中でも自分の信念を貫き通してプレーして、やっぱり結果を残してるから何も言われないですよね。それがすごいと思います。なかなかそういう状況の中で成功を収めるのは難しいと思うし。打席数とイニングが今シーズンは規定に足りなかったと思うけど、その中でも3割以上、ホームランも20本打って、防御率もあんなに良くて、勝ち星もあって、凄いですよ」

と、実力を数字で示した大谷を絶賛する。大谷は今季投手として10勝4敗、防御率1.86の成績だったが、投球回数は140回で規定の143回には届かなかった。なお、パ・リーグの今季最優秀防御率はロッテ石川歩の2.16だった。大谷は打者としても打率.322、本塁打22本、打点67。打席数は382で、これも規定打席の443には届いていない。しかし、投打双方でベストナインに選ばれ、シーズンMVPを獲得するという異例の評価をうけた。

   大谷の今後については「彼の進む道なので、僕には分からないです。でもプレーヤーとして本当に凄いところを見ているので、健康で来シーズンを過ごしてほしい、というのが一番です」と話した。