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インスタで話題の匿名メッセージアプリ「Sarahah」 さっそく悪口ツール化?

   ここ最近、インスタグラムやツイッターを中心に話題を呼んでいる「Sarahah(サラハ)」というサービスをご存知だろうか。自分のプロフィールページを公開することで知人らから匿名のメッセージを募ることができるサービスだ。

   サウジアラビア発のサービスで現状日本語には対応していないのだが、そのシンプルな仕組みから国内でも大きなブームになりつつある。...しかし、それに伴うネガティブな側面もさっそく指摘されるようになってきた。

  • 話題のSarahah(画像はサインイン画面)
    話題のSarahah(画像はサインイン画面)
  • 話題のSarahah(画像はサインイン画面)

スクショ画面とともにインスタで返信

   SarahahはiPhone版、Android版アプリ、Webサイトから利用可能。名前やメールアドレスなどを登録してアカウントを作成するだけで、すぐに始められる。

   自身のプロフィールページのURLをツイッターやインスタグラム上で公開すれば、知人やフォロワーからメッセージを募ることができる。メッセージを送る側はサービスに登録していなくても送信可能。メッセージはあくまで「匿名」なので、本人が名乗らない限り誰が送ったものなのかは分からない。

   Sarahahの公式ページには「同僚や友人からの正直なフィードバックを匿名で受け取ることにより、あなたの強みや改善すべき領域を発見するのに役立ちます」との説明がある。ただ日本でのブームを見る限り、自身に対するフィードバックというよりも、自分への質問を募っているケースが目立つ。

   なお、現状では届いたメッセージに直接返信する機能はないため、日本ではメッセージ画面をスクリーンショットし、それに対する回答をツイッターやインスタグラムのストーリー機能(投稿が24時間で自動的に消える仕組み)で公開する、という使い方が流行っている。

   実際に両SNSで「#Sarahah」と検索すると、実にさまざまなQ&Aを見ることができる。

「死んでくれますか?って言われた」

    「匿名でメッセージを送ることができる」というサービス自体は、これまでにも「ザ・インタビューズ」「Ask.fm(アスク)」などがあり、特別もの珍しいものではない。しかしSarahahは、ツイッターはもちろん、昨今のインスタグラムのブームとも相まって、若い世代のハートを上手くつかんだようだ。

   利用者の多くは他愛のないコミュニケーションを楽しんでいるようだが、すべてがすべて明るい話というわけではないようだ。

   というのも、ツイッター等を覗いてみると、

「sarahahで悪口言ってくる人ってなんなの?」
「ド下ネタ送ってくるねんけどまじでだれ」
「『うちの後輩に手を出したら殺す』って言われたw」
「Sarahahで死んでくれますか?って言われたので素直に死のうと思います~」

などと、悪口やセクハラ的な内容が届いたことを報告する投稿が少なくないのだ。既存の類似サービスにおいても同様の弊害が指摘されてきたが、楽しい使われ方の裏では、やはり同じような現象が起きているようだ。

   中にはそうした状況を恐れ、「アンチとかいっぱい来そうで怖すぎ。絶対やらない」「始める勇気は俺にはないわ、匿名で批判し放題とか怖すぎ」と、手を出すのを躊躇する声も上がっている。