2024年 4月 19日 (金)

PCデポ「解約金」への不満ツイートが拡散 約21万円請求......企業側は「正規の対応」と説明

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   パソコン量販チェーン「PCデポ」で契約した光回線サービスを解約しようとしたところ、契約解除の手数料として約21万4000円を請求された――。こんな投稿がツイッターに寄せられ、インターネット上で物議を醸している。

   高額手数料への不満をツイートした埼玉県在住の男性(47)は、J-CASTニュースの2017年12月6日夕の取材に、「(PCデポ側の対応について)不満は大きいです。解約金が高額になった理由をいくら尋ねても、納得ができる説明は一向になかった」と訴える。

   一方で、「PCデポ」を運営するピーシーデポコーポレーション(横浜市)は取材に対し、今回の男性の訴えを社内で調査した結果、「正規の対応であることが確認できました」と説明する。

  • 男性が受け取った「見積書」。総額は21万4576円(写真は取材に応じた男性提供)
    男性が受け取った「見積書」。総額は21万4576円(写真は取材に応じた男性提供)
  • 「減額後」の解約手数料の領収書(写真は男性提供)
    「減額後」の解約手数料の領収書(写真は男性提供)
  • 男性が受け取った「見積書」。総額は21万4576円(写真は取材に応じた男性提供)
  • 「減額後」の解約手数料の領収書(写真は男性提供)

解約手数料の総額は「21万4576円」

「途中解約を申し出たところ20万円かかると言われました」
「全ての金額の根拠が意味不明です」

   PCデポとの契約をめぐるトラブルを訴えた男性は、11月7日のツイッターにこんな言葉を書き込んだ。いったい、何が起きたのだろうか。J-CASTニュースの取材に応じた男性の説明によれば、騒動の詳細は以下のような内容だった。

   まず、男性は15年10月18日、PCデポが提供する「ozzio光」という光回線サービスの3年プラン契約を結んだ。あわせて、同時に契約すればお得になるなどの説明を受け、パソコンやスマートフォン、無線LANのルーターなどを契約し、月割りで料金を支払うプランにも加入した。

   その後、男性は17年10月中旬、契約を結んでいた全サービスの解約を検討していることをPCデポ側に伝えた。解約を決めた理由については、「生活が苦しくなり、月あたり約1万8000円の利用料の支払いを止めたいと思った」と話す。

   男性は当初、「契約期間中の解約でもあり、数万円程度の支払いは仕方がない」と考えていた。しかし、PCデポ側が送ってきた見積書には、解約手数料の総額が「21万4576円」と記されていた。

   その内訳は、「ozzio光」3年プランの解約に7万1000円。スマートフォン、パソコンの購入プランの解約に計10万5248円、顧客サポートのサービスプランの解約に2万8328円だった。男性はツイッター上にも、この見積書の写真を公開している。

解約手数料は「4万6440円」に減額も...

   「さすがに高額すぎるのではないか」。そう考えた男性は、外部の消費者向け窓口に電話で相談した。担当者は、男性が契約を結んだPCデポ店舗にも連絡した上で、男性には店舗側と直接交渉することを勧めたという。

   そして男性は11月5日、店舗を訪れて店長と解約手数料の金額について話し合いを行った。その場では、店長だけでなく本社の経理担当者とも電話で交渉したという。男性によれば、店舗に居た時間は3時間以上だったという。

   こうした話し合いの結果、PCデポ側から提案されたのは、男性がパソコン、スマートフォン、中継器を引き渡すことで、解約手数料を4万6440円とすることだった。しかし、男性はJ-CASTニュースの取材に対し、

「なぜ、手数料が4万6440円になったのかは今でもよく分かりません。私は何度も尋ねたのですが、納得できるような説明はありませんでした」

と訴える。

   しかし、拘束時間が長かったこともあり、男性はこの提案に応じた。ただ、この時は現金の持ち合わせがなかったため「一度家に戻りたい」と店長に提案したが、それは拒否され、その場での支払いを求められた。結果として、手数料は店頭でクレジットカードで支払い、パソコンなどの機器も全て渡したという。

   こうしたPCデポ側の対応について、男性は取材に「不満は大きいです」。その上で、

「解約金が高すぎると思いますし、店舗スタッフにいくら金額の根拠などを尋ねても、一向に納得できる説明はありませんでした。そもそも、契約時に店舗側から高額な解約金が発生するという説明を受けた覚えがありません。メリットばかりを話していたような記憶があります」

と訴える。

ピーシーデポ「正規の対応であることが確認できた」

   一方、ピーシーデポコーポレーションの広報課担当者は12月6日夜のJ-CASTニュースの取材に対し、今回の騒動について「社内で調査を行った結果、ご契約および早期解約において正規の対応であることが確認できました」と回答した。

   その上で、男性が報告した一連の減額手続きについては、

「同年11月5日時点で(中略)設備機器をご返却いただいたため、契約に基づき正規に減額し、光回線契約期間未了等の解約手数料4万6440円でのご解約になります」

と説明した。

   「PCデポ」の契約内容をめぐっては、16年8月にも80歳過ぎの高齢男性と過大なサポート契約を結び、解約時にも高額の手数料を請求していたことが明らかになり、ネット上で批判を集めたことがある。

   この時、PCデポ側は公式ウェブサイト上に謝罪コメントを発表。あわせて、使用状況にそぐわないサービス契約の加入者については、コース変更及び契約の解除を「無償で対応」するなどの改善策も明らかにしていた。

   そのため、今回の取材に対しても担当者は「弊社では昨年8月以降、各所からご指摘いただきました件を真摯に受け止め、全社を挙げ品質向上に取り組んでおります」。その上で、今回の一件についても、16年8月に発表した改善策の内容に基づいて対応している、としていた。

   ただ、今回の男性がPCデポ側の説明が「不十分なのではないか」と訴えている点については、

「そちらは個別の案件となりますので、お答えはできません」

とのことだった。

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