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芸人たちはなぜ仮想通貨にハマったのか ギャンブル、ゲーム感覚で...被害続出

   仮想通貨取引所であるコインチェック(東京都渋谷区)から仮想通貨「NEM」が約580億円分流出した問題の影響が、芸人の世界にも波及している実態が見えてきた。

   お笑いコンビ「藤崎マーケット」のトキさんは自身のツイッターで仮想通貨「NEM」への投資金を失ったことを、2018年1月26日に自身のツイッターで報告して話題になった。また、お笑いコンビ「サバンナ」の八木真澄さんも、テレビ番組で今回の「NEM」流出の被害にあったことを明かしている。

  • コインチェックの「NEM」流出問題は芸人界まで波及(画像はイメージ)
    コインチェックの「NEM」流出問題は芸人界まで波及(画像はイメージ)
  • コインチェックの「NEM」流出問題は芸人界まで波及(画像はイメージ)

「芸人って小っちゃいお金でおっきくなると聞いたらもうたまらない」

   2月4日放送の「サンデージャポン」(TBS系)では、今回の仮想通貨をめぐる問題について取り上げ、多くの芸能人が被害を受けていることを報じた。その中の1人が「サバンナ」の八木さんで、

「NEMを30万円分くらい買いました」

と語り、その理由を「仕事が減った分を埋めるために仮想通貨で儲けたい」と続けた。

   このVTRのあと、高橋さんにコメントが振られると、被害にあった八木さんが街の人から「おい、NEM」と声をかけられることがあると明かし、スタジオは大爆笑に。

   また、高橋さんは吉本興業の芸人の楽屋では、仮想通貨の話で持ちきりだと語ると、爆笑問題の田中裕二さんが「ダメなやつらだなほんと!そんなことばっか話してんの?」と呆れるも、高橋さんは

「芸人って小っちゃいお金でおっきくなると聞いたらもうたまらないじゃないですか」

と一言。続いて田中さんが「ギャンブルみたいな感じで(やっているの)?どっちかっていうと」と問うと、

「ギャンブル...みたいなんでやってるひとが(いる)」

と現状を分析していた。

仮想通貨への投資はスマホゲームの課金さながら?

   また同日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)でも、今回の仮想通貨「NEM」に関する一件を取り上げた。

   番組内で、「ダウンタウン」の松本人志さんは、この一件について、ピン芸人のたむらけんじさんから「儲かる話がある」と、仮想通貨に関する話を持ちかけられたという。松本さんも仮想通貨を購入したというが、お小遣い程度の額であり大金を投資しているわけではないとした。

   また、「南海キャンディーズ」の山里亮太さんも、高橋さんと同様に、仮想通貨の話は楽屋でよく行われていると明かす。詳しい人を囲んで「説法をきくように」聞いていることもしばしばだという。

   そして、実際に仮想通貨に手を出す人を見ると、「ゲームのアプリをダウンロードしてそこに課金するような感じで」売買を行っており、投資でありながら軽い気持ちで取引を行っている現状があるとした。

   ゲストとして登場していた経済評論家の池田健三郎さんは、今回の一件について、「仮想通貨の問題ではなく取引所の問題である」と述べ、免許制の銀行業・証券業との違いを強調しながら、仮想通貨の管理体制について言及。今後は信頼に足る取引所を見分けて、取引を行うことが望ましいと語った。

   放送を受けて、ネット上では、

「仮想通貨の件で、被害に遭われた芸人は美味しいよね。仮想通貨分は痛いけど、いじってもらえるし、仕事も自ずと増えていくよ」
「ゲームアプリなんて課金しても何も残らないから、仮想通貨の方が万倍マシ」

と前向きに見る声や、

「無理をせず余剰資金で回すのは投資の基本中の基本。貯金全額ブッ込んでる人達は仮想通貨云々以前の問題」
「仮想通貨とか楽して金儲けしたい さもしい人間ばかりの日本に未来はない」

と厳しい声も見られる。