2024年 4月 24日 (水)

サウジ惨敗、「他人事じゃない」3つの理由 このままでは日本も「ボコられる」?

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   サッカーのワールドカップ(W杯)開幕戦は、「史上最弱の開催国」と揶揄されたロシアがサウジアラビアを5-0で下す圧勝劇となったが、この結果が他人事ではないのが日本代表だ。

   アジア最終予選の最終節ではそのサウジに敗戦している。「日本も1トップでサウジと似たようなサッカーしたら同じようにぼこられる」といった声も漏れている。

  • 日本代表の西野朗監督(2018年5月31日撮影)
    日本代表の西野朗監督(2018年5月31日撮影)
  • 日本代表の西野朗監督(2018年5月31日撮影)

「同じような状況になってもおかしくない」

   W杯開幕戦があったのは2018年6月14日深夜(日本時間)。ロシアが前線から積極的にプレスをかけ、フィジカルで圧倒。奪ったらすかさずシンプルなパスワークで翻弄した。サウジのDFラインやボランチからの縦パスも、狙いすましたロシアの守備組織が次々にカット。攻守両面で常に数的優位をつくり、前半に2点、後半に3点を奪って5-0で快勝した。

   ロシアはFIFAランク70位。出場32か国中最下位であることから「史上最弱の開催国」とのレッテルを張られたが、下馬評を覆した。

   ホスト国は熱気に湧いているが、サウジ大敗を他山の石としなければならないのが日本だ。

   『キャプテン翼』の版権管理などを手がけるTSUBASA社代表取締役で、スポーツジャーナリストの岩本義弘氏は15日、「日本がこうならないことを切に願うが、日本の初戦の相手はコロンビア。サウジアラビアと同じような状況になってもおかしくない、ということを忘れてはならない」とツイッターに投稿した。

   インターネット掲示板でも「本番は別物」「マジで日本代表を見てるかの様な試合だった」「日本も1トップでサウジと似たようなサッカーしたら同じようにぼこられる」といった声が出ていた。

   他人事ではない理由は大きく3点。まず、ロシアに完敗したサウジに、日本は17年9月のW杯最終予選・最終節で0-1の敗北を喫している。

   バヒド・ハリルホジッチ監督体制で挑んだこのサウジ戦、当時フォーメーションは4-3-3で、先発メンバーはGK川島永嗣、DF長友佑都、昌子源、吉田麻也、酒井宏樹、MF山口蛍、柴崎岳、井手口陽介、FW原口元気、岡崎慎司、本田圭佑。9か月の試合なので状況は異なる点もあり、日本は前節・オーストラリア戦で既にW杯行きを決めていたため、良くも悪くも余裕を持っていた部分もあった。とはいえ、「アジア最強」を占う一戦で敗れたことは事実。

   そして、W杯本戦で当たるコロンビア、セネガル、ポーランドはいずれもロシアより格上だ。

サウジも予選後に監督解任劇。しかも2度

   同じアジアの代表国であり、アフリカ・欧州・南米に比べて身体能力で劣る日本とサウジ。予選後からW杯までの経過においても、両国は似通う点がある。これが残る2点。

   1つは監督の解任劇。日本では4月にハリルホジッチ監督の電撃解任、西野朗新監督の就任が発表されて激震を与え、今なおスタメンや戦術をめぐって揺れているが、サウジも同様の経験をした。

   最終予選後の17年9月、サウジアラビア・サッカー協会は、契約満了に伴いベルト・ファンマルバイク監督(オランダ)の退任を発表したのだ。W杯まで1年を切っているタイミングだ。

   さらには、代わって選任されたエドガルド・バウサ監督(アルゼンチン)も、なんと2か月後の17年11月に電撃解任。就任後の5試合で3敗(ガーナに0-3、ポルトガルに0-3、ブルガリアに0-1)、いずれも完封負けを喫したことが一因とされる。ファン・アントニオ・ピッツィ監督(スペイン)が立て直しを図りながらW杯に臨んでいるが、チームの熟成度はロシアに何枚も劣ることが露呈した。

   もう1つ重なるのは、W杯直前の強化試合で格上相手に活路を見出していたことだ。日本は6月12日のパラグアイ戦で、それまでの不安に光を差す4-2の勝利。一方のサウジも8日の親善試合で、連覇をねらう優勝候補・ドイツ相手に1-2と肉薄した。ドイツの2点のうち1点はオウンゴール。複数メディアによれば、敵将のヨアヒム・レーブ監督は「心配はしていない」としつつ、「内容は改善しなければならない」と述べていた。

   サッカージャーナリストの河治良幸氏はロシア対サウジ戦後の15日、ツイッターを更新。「あのサウジが予選後に監督交代したとはいえロシアにここまでズタズタにされると怖くなってきますね。日本の方が運動量ははるかに高いのと個人で国際経験を積んでいる選手は少なくないのでこんなことにはならないと思いたいですが」とした上で、

「とにかくテストマッチがいかに当てにならないか改めて思い知らされた」

としている。

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