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「水曜日のダウンタウン」差し替えは「110番」原因か 通行人「事件」と勘違い

   人気バラエティ番組「水曜日のダウンタウン」(TBS系)の「お笑い芸人連れ去り」撮影に絡み、警察が実際に事件として捜査に着手し、その後関係者に注意をしていたことが分かった。複数のメディアが報じた。

   番組の企画内容がこのほど、予告のものから突然変わり、その理由をめぐって様々な憶測が飛び交っていた。ツイッターでは「差し替えになった理由はこれか」と、今回の報道と結び付けて理解する声が相次いでいた。

  • 「水曜日のダウンタウン」の番組公式サイト(画像はTBSサイトより)
    「水曜日のダウンタウン」の番組公式サイト(画像はTBSサイトより)
  • 「水曜日のダウンタウン」の番組公式サイト(画像はTBSサイトより)

BPOにも「批判」寄せられていた

   「捜査着手」報道は、テレビ朝日や共同通信が2018年6月21日昼に報じた。TBS系番組「水曜日のダウンタウン」の企画で、お笑い芸人を路上で連れ去る撮影をしたところ、目撃した人から110番通報が相次ぎ、警察が事件として捜査に着手していた。

   テレ朝記事によると、撮影は5月22日、東京・渋谷区で行われた。「連れ去り」に使われた車は、「水曜日のダウンタウン」が使っており、番組関係者が「お笑い芸人の男性を連れ去る企画」だったと説明。警視庁は、混乱を招いたとして関係者に厳重注意した。

   こうした報道が流れると、ツイッターには

「水曜日のダウンタウン、警察沙汰になってたんか」
「差し替えになったのこれか」

といった反応が相次いだ。実は数日前から、番組企画が突然、説明なく変更される予告が流れ、「クレームを受けての変更か」などと憶測を呼んで注目を集めていた。J-CASTニュースも20日朝、「『水曜日のダウンタウン』、予告内容が突然変更~(略)」の記事を配信していた。

   20日以前の段階で、ネット上で「予告内容の突然変更」との関連が指摘されていた企画は、人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」に出てくる設定を利用したもので、「お笑い芸人を連れ去り、檻に閉じ込め、身代わりをケータイ電話で呼び寄せさせる」内容だ。企画第1弾は5月30日に放送された。

   「5月某日」の夜、「新横浜駅」前でお笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」のナダルさんが、男2人から突然両脇を抱えられ、近くの車に連れ込まれる。その後、移動先で檻の中に入れられ、ケータイを使った身代わり探しが始まる、という展開だった。放送後、BPO(放送倫理・番組向上機構)サイトには、「子どもも見る時間帯にここまで悪ノリした企画を放送するのはいかがなものか」などと批判的な声が寄せられていた。

TBS「今後、再発防止に努めます」

   この企画の第2弾が6月20日に放送予定で、前週13日放送の番組の最後で告知が行われていた。ところが、18日になって番組公式ツイッターが流した「20日の放送予定」内容には、第2弾企画は含まれておらず、別の企画が記載されていた。変更に関する説明はなく、第1弾放送後に寄せられたクレームのせいなのか、といった憶測も飛び交う事態になっていた。

   今回の「捜査着手」事案がこの第2弾企画での撮影なのか、ははっきりしないが、もろもろの状況から、その可能性は高そうだ。

   21日のツイッターをみると、番組に対して、

「こういう企画が混乱を招くと想像できないところが、信じられない」

といった批判的な意見が出る一方、エッジの効いた内容で人気の番組だけに、

「今後も警察沙汰にならない程度で攻め続けてほしい」

とエールを送るツイートもあった。

   J-CASTニュースの21日の取材に対し、TBSテレビ広報部は警視庁から注意を受けたことを認め、

「警察及び関係者の皆様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。当該企画については、見直しを検討しています。今後、再発防止に努めます」

とコメントした。