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五輪マラソン「ランニングマシン」じゃダメ? 古市憲寿の「珍提案」、ネックは意外にも...

   マラソンは屋内の「ランニングマシン」でやったらダメ――? 社会学者の古市憲寿さん(33)が、猛暑の影響が心配される東京五輪の長距離種目について、こんな斬新なアイデアを披露した。

   古市さんは2018年7月19日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)に出演。東京五輪のマラソン競技の開始時間が「暑さ対策」で早まったという話題の中で、冒頭のように提案したのだ。

  • 古市憲寿さん(2016年撮影)
    古市憲寿さん(2016年撮影)
  • 古市憲寿さん(2016年撮影)

「炎天下を走らせるよりずっとええやん」

   酷暑が想定される東京五輪では、マラソンやトライアスロンなど複数の長距離競技のスタートが当初の計画より前倒しされた。なかでも、競技時間の長い男子50キロ競歩は、予定より1時間半早めた朝6時の開始となった。

   19日の「とくダネ!」では、こうしたニュースを番組冒頭で紹介。司会の小倉智昭さんは、時間を早めても「(マラソンでは)ゴールまで辿り着かない選手がたくさん出てくると思いますよ」と不安視した。

   また、コメンテーターを務める産婦人科医の宋美玄(ソン・ミヒョン)氏も、「周辺の病院に聞くと、かなり戦々恐々としてます。(観客も含め)どれだけの人が熱中症で運ばれるのかって」と指摘。こうした中でコメントを求められた古市さんは、

「だから、マラソンとか屋内でランニングマシンでやったらダメなんですか?こんなに暑いんだったら」

と提案。これに山崎夕貴アナは、呆れたような調子で「斬新なアイデアすぎるんですけど...」と笑いながらツッコミを入れていた。

   もちろん、古市さんがどこまで本気でこのアイデアを披露したかは分からないが、インターネット上では議論に発展。ツイッターやネット掲示板には、

「炎天下を走らせるよりずっとええやん」
「接触やらアクシンデントやらもないしええね」
「正確に走行距離が測れる機械があって競技性が保たれるなら 間違ってはない」

などと古市さんに賛同するユーザーが相次いだ。一方、「駆け引きがなくなるのはつまらん」「競技として圧倒的につまらなくなる」との否定的な意見も目立つ。

「マシンの方がもたないかもしれません」

   古市さんの提案について、当のランニングマシンメーカーはどう見るのか。中旺ヘルス(愛知県清須市)の広報担当者は20日、J-CASTニュースの取材に、

「う~ん...。やっぱり、コースの走り方や他の選手との駆け引きなど、あらゆる面で別物の競技になってしまいますよ。とくに、上下の傾斜はマシンでも再現できますが、左右の傾きを出すことは現状ではできません。そういう意味では、『走り』の部分も違うものになってくるのではないでしょうか」

と話す。続けて、「マシンを使った競技も面白いと思いますけど、それはマラソンではありませんね」としていた。

   一方、関東に本社を置くあるランニングマシンメーカーの担当者は、「やはり現実味には欠けますが...」としつつも、

「最近のマシンだと、プログラムで傾斜を設定することができます。つまり、東京五輪のコースと全く同じ上下の傾きを、マシン上で再現することも可能だということです。もちろん課題は多いですが、意外と面白いアイデアだと思いますよ」

と笑いながら話していた。ただこの担当者は、「マシンの連続使用時間がネックになるかもしれません。相当大きい機種でないと、実はマシンの方がもたないかもしれません」とも話していた。