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森保ジャパンが白星発信 代表の歴代監督になかった「強み」

   サッカーの日本代表は2018年9月11日、パナソニックスタジアム吹田(大阪府吹田市)でコスタリカ代表と対戦し、3-0と快勝した。MF中島翔哉を中心としたパス回しで序盤から試合を支配。前半16分に相手のオウンゴールで先制すると、後半にはMF南野拓実とMF伊東純也のゴールでダメ押し。堅守を誇るコスタリカに3ゴールを挙げ、森保ジャパンが幸先良いスタートを切った。

   2018年W杯ロシア大会を終えて代表初の国際試合。招集された23人のメンバーうち、W杯ロシア大会の経験者は6人だけで、メンバーの平均年齢が25.39歳と、森保監督の世代交代の意志がはっきりと伝わった構成だった。

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歴代日本代表の初陣メンバーの平均年齢は?

   W杯直後の初陣メンバーの平均年齢はどうだったのだろうか。日本は、1998年W杯フランス大会で初出場を果たしているので、データは1998年以降のものとなる。歴代日本代表監督のW杯終了直後の初陣メンバーの平均年齢は以下の通りだ。

1998年 トルシエ監督 25.31歳
2002年 ジーコ監督 26.39歳
2006年 オシム監督 24.63歳
2010年 ザッケローニ監督 25.36歳
2014年 アギーレ監督 25.26歳
2018年 森保監督 25.39歳

   上記のデータから分かるように、森保ジャパンの平均年齢は2002年のジーコ監督に次いで2番目に高い。歴代監督もまた、W杯直後は世代交代を図ってのチーム作りに着手している。そのような中で、森保監督の手腕は国内メディアをはじめ、海外メディアからも称賛の声が上がっている。代表監督の初陣でこれほどまでに評価された監督がかつていただろうか。

   過去、W杯で日本代表を指揮した日本人監督は2人だけ。岡田武史氏は1998年W杯フランス大会と2010年W杯南アフリカ大会で監督を務めた。ただ、2大会とも諸事情による途中交代での監督就任だった。最初は前任の加茂周監督の更迭、次はオシム監督の病気によってのものだった。岡田氏は2大会のW杯を経験しているが、4年間を通じて代表を指揮したことはない。

   もう一人の日本人監督は、先のW杯ロシア大会で指揮を執った西野朗氏だ。西野氏もまた、ハリルホジッチ監督の更迭による監督就任だった。本大会を約2か月後に控えての電撃就任だった。

「キャバクラ7」事件にみる国内組の憂い

   日本人監督が前回のW杯直後から代表を指揮する初めてのケースとなる森保監督の強みは、なんといっても日本人選手を知り尽くしていることだろう。U-21代表監督を兼任しており、若い世代にも精通している。また、コスタリカ戦でのスタメン7人がJリーガーで、海外組を特別扱いしない「公平」さを持ち合わせている。

   歴代代表監督は海外組を重宝する傾向があった。海外のクラブで活躍するだけの実力があるのだからスタメンが海外組で占められるのも当然だが、代表に招集された国内組が試合出場のチャンスをなかなか与えられなかったことも事実。これはチームの崩壊に繋がりかねない。

   2004年2月にこのような事件があった。W杯ドイツ大会第一次予選突破へ向けて日本代表が鹿島で合宿を張っていた時のこと。大久保嘉人(当時C大阪)ら7人の代表選手が夜間、無断外出しキャバクラで大騒ぎしたとして週刊誌にその模様をスクープされた。俗にいう「キャバクラ7」事件だ。

   当時のジーコジャパンのレギュラーは、海外組主体の構成されていた。これに不満があっての無断外出だったかは不明だが、「キャバクラ7」のメンバーはすべてが国内組。彼らのやるせない気持ちが爆発したのかもしれない。

   幅広い世代を網羅し、日本代表の歴史も知り尽くす森保監督。そのバランス感覚は、どの歴代監督よりも長けているようで、このバランス感覚こそが、今の日本代表に必要なものだと言えそうだ。