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田中将大振り返る、杉内との「名勝負」 「翌日、お話する機会がありましたが」

   2018年9月12日、都内で記者会見を開き現役引退を正式に発表した、巨人・杉内俊哉投手(37)。

   切れ味鋭いカーブを持ち味に、積み上げた通算奪三振2156(歴代14位)を誇る名左腕だ。引退発表を受け、かつて対決したヤンキース・田中将大投手(29)もツイッターで反応した。

  • ヤンキース・田中将大投手(写真は2016年12月撮影)
    ヤンキース・田中将大投手(写真は2016年12月撮影)
  • ヤンキース・田中将大投手(写真は2016年12月撮影)

投手戦の末に「ノーノー」記録

「現役生活お疲れ様でした」。

13日、田中投手は引退を明かした杉内投手をこのように労った。楽天時代の12年5月30日、東京ドームで行われた巨人戦で、2人は投手戦を繰り広げたことがある。

   田中投手は8回を投げ、被安打5、無四球、奪三振11、失点2と好投。だがこの日、杉内投手がこれを上回るピッチングを披露した。9回を投げ、四死球1、奪三振14、被安打0。プロ野球歴代86人目となる、ノーヒットノーラン(以下、『ノーノー』)を達成したのだ。

   田中投手はこの日の試合を振り返る日刊スポーツの記事(ウェブ版)をツイート。杉内投手にとって、田中投手は苦手としていた相手だ。記事によると12年5月30日当時、投げ合った時の対戦成績は5戦0勝4敗で大きく負け越していた。こうした成績の下で無安打無得点試合を達成したことについて杉内投手は「まさか、相性の良くない楽天からノーヒットノーランできるとは、全く思っていませんでした」という。

「ってかこの日の試合2時間1分って笑」

「この試合の翌日、杉内さんとお話する機会がありましたが、その時に嬉しい言葉を掛けてくださった事は今でも良い思い出です」。

しみじみと杉内投手との投げ合いをこのように振り返ったが、どのような声をかけられたのかは明らかにしていない。

   だが記事の最後の一文に「2時間1分の劇勝だった」で締めくくられていたことに田中投手は「ってかこの日の試合2時間1分って笑」と苦笑。

   通常、プロ野球の試合は終了まで3時間程度かかる。だがノーノーや完全試合が達成された試合では、杉内投手の時のように試合時間が短くなることは少なくない。

   杉内投手は、1980年10月生まれで、01年にドラフト3位で福岡ダイエー(現・ソフトバンクホークス)に入団。同世代に松坂大輔投手がおり、「松坂世代」の1人だ。松坂世代で唯一無安打無得点試合を達成したことのある名投手が表舞台から降りることとなった。