いかにも体型に影響しそうですね。
食事時間が短いとよく噛まないので、満腹中枢が刺激されません。満腹中枢には、「食べる」行動を調節する機能があるのです。
そのシステムを説明します。
平成21年度 国民健康・栄養調査では、これと同じような質問の回答を、体型別に集計しています。すると、歴然とした結果が出ました。次のページで紹介します。
いかにも体型に影響しそうですね。
食事時間が短いとよく噛まないので、満腹中枢が刺激されません。満腹中枢には、「食べる」行動を調節する機能があるのです。
そのシステムを説明します。
よく噛むことで、まず咀嚼中枢が刺激され、興奮します。この興奮が視床下部に伝わると、神経ヒスタミンがたくさん作られます。
神経ヒスタミンは、脳全体に伝わります。
脳の満腹中枢には、このヒスタミンの受け入れ口がたくさんあるので、ヒスタミンに刺激されて、「あぁ、食べたな」となり、食べ過ぎないのです。
噛むことで、腹八分目でも頭が満腹になるのです。
でも、それだけじゃないんですよ…
最近の研究で、同じ量の食事でも早食いの人はゆっくりよく噛んで食べる人に比べ、BMI 25以上になる率が男性で1.84倍、女性2.09倍も高いことがわかりました。 ( British Medical Journal 2008年11月8日号 )
内臓脂肪…そこには交感神経の受入れ口がたくさんあり、交感神経が刺激されると内臓脂肪が分解・燃焼されます。運動すると交感神経が刺激されますが、実はよく噛むことも刺激に…というのは、噛むことで刺激される満腹中枢は実は交感神経の中枢でもあるからです。
よく噛むことは、内臓脂肪を減らすことにもなるのです。
「あたまでダイエット」二つ目のポイントは、「たっぷり時間をかける」。
時間をかけてよく噛むことが、頭で満腹になり、ついでに内臓脂肪を燃やすコツです。
そして何より、食は文化。
今日からあなたも、ゆっくり料理を味わい、楽しむ時間を持とうではありませんか。
ところで、テレビやビデオを見ながら、新聞や雑誌を読みながら、口にスナック菓子を放り込んでいませんか?
「ながら食い」は、食べている割にはさほど満腹を感じられません。それだけではなく、こんな落とし穴も。
右の絵は、映画館で見かけるポップコーンのLサイズ。塩バター味がおいしくて、上映中に平気で食べてしまいますが・・・
このエネルギーは、カツ丼2杯に匹敵。
軽いポップコーンなのに、Lサイズだと1700kcal・・・無意識に食べてしまうには、なかなか重いものがあります。
ところで、1950年代の映画館のポップコーン、わずか174kcalだった、ってご存知ですか?
ポップコーンだけではありません。
近年、「早く・安く」のファストフードには、より大きくリッチなサイズが増えました。
ポーションは同じ「1個」でも、エネルギーは以前の1.5個~3個分。
そんなつもりじゃないのに、順調にエネルギー貯金がたまっていきます。
口に入れるものは無意識でなく、「頭を使って」選びましょう。「何を食べるか、考えるだけで面倒」という人には、とにかく、「まんべんなく食べる」ことをすすめます。
これが、「あたまでダイエット」三つ目のポイント。
ポップコーンばかりではなく、果物も食べてみる。
丼物ばかりでなく、副菜の多い定食を頼む。
小鉢をひとつ足してみる…ここから始めましょう。
品数を増やすことに慣れたら、組み合わせを意識。 食事をバランス良く食べるためには、単品ではなく、主食 主菜 副菜 をそろえるようにしましょう。 間食は菓子や嗜好飲料ばかりでなく、食事から摂取できなかった牛乳やチーズ、ヨーグルトや果物などを摂ると良いでしょう。
右のコマに描かれたのは、バランス良い料理の目安です。
これと比べて、過剰や不足があった場合は、数日間かけて目安となる食べ方になるように調整をしてください。
…それは、心も体もよろこぶ食事です。
そこで提案。
・旬の食材で、季節感を
・食材本来の味や食感を活かす
・手づくり料理は五感にアピール!
心豊かな食生活で、おいしく健康になりましょう
・朝ごはん
・たっぷり時間をかける
・まんべんなく食べる
頭を使って、賢くスマートな食生活を送りましょう。
このミニッツ・シンキングは、鎌倉女子大学の中谷弥栄子教授(家政学部管理栄養学科)のオープンキャンパス講座「ヘルシーダイエット」を元に構成しました。
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