13世紀、羊毛製品や絹織物で経済的に大躍進したイタリア・フィレンツェ。15世紀になると、この経済力が多くの芸術家の誕生に寄与しました(参照:「美術はこんなに面白い ルネサンス導入編」)。
今回、ルネサンス期の芸術家の中でも特に大きな影響を後世に与えた3人、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロを取りあげます。
まず3人のプロフィールを紹介しましょう。
鎌倉女子大学 生涯学習センター講師 ●伊藤 淳
13世紀、羊毛製品や絹織物で経済的に大躍進したイタリア・フィレンツェ。15世紀になると、この経済力が多くの芸術家の誕生に寄与しました(参照:「美術はこんなに面白い ルネサンス導入編」)。
今回、ルネサンス期の芸術家の中でも特に大きな影響を後世に与えた3人、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロを取りあげます。
まず3人のプロフィールを紹介しましょう。
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絵画、建築、彫刻はもちろん、医学、地質学、天文学、文学、軍事にも通じるレオナルド。人々は彼を「万能人」と呼びました。
しかし彼の膨大な手稿からは、才能だけではなく、たいへん勤勉な人柄もうかがえます。
また若い頃は、「この世で最高の美男子」と言われるほどの美貌の持ち主だったといわれます。
ミケランジェロは、彫刻だけではありません。彼の絵画や建築は、現在に残るあらゆる芸術作品のなかで、最も有名なものの一つに挙げられています。
14歳でメディチ家の庇護を受け、後にローマ教皇ユリウス2世と歴代教皇から後援を受けた彼は、何と、存命中から伝記が出版されました。また、人々には「神に愛された男」とも呼ばれました。
17歳で徒弟期間を終えて「マエストロ」に登録されたラファエロは、当時最大規模の50名に及ぶ工房で弟子や助手を率います。その工房は技術水準も群を抜き、出身者の多くは後に著名な画家となりました。
彼は人間関係の調整にも優れ、カリスマ・マエストロとして、協調的・効率的に工房を経営したといわれます。
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