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存在感増す冷凍食品 男女とも1割以上が「ほぼ毎日」

   コンビニチェーンの冷凍オリジナル商品のラーメンやチャーハンのできばえが注目されたり、海外の冷凍食品専門店の日本上陸が話題になるなど、この数年、冷凍食品の存在感が増している。

    日本冷凍食品協会が17年3月に行った「実態調査」によると、冷凍食品をめぐっては「利用頻度が増えた」とする人は増え、「減った」という人は減少。食生活で占めるウエートは確かに高まっているようだ。

  • スーパーやコンビニなどでは冷凍食品売り場が大きなスペースを占めるようになっている
    スーパーやコンビニなどでは冷凍食品売り場が大きなスペースを占めるようになっている
  • スーパーやコンビニなどでは冷凍食品売り場が大きなスペースを占めるようになっている

"冷凍食品の利用状況"実態調査

   「"冷凍食品の利用状況"実態調査」は、回答対象者を絞り込むためのスクリーニング調査を実施(有効回収9966人)し、本調査では冷凍食品を「月1回以上」利用している25歳以上の男女各625人、計1250人から回答を得た。

   男女とも、25~34歳、35~44歳、45~54歳、55~64歳、65歳以上―の年齢別に125人ずつの構成。未既婚別では、男性既婚者429人、同未婚者196人で、女性既婚者は507人、同未婚者118人。既婚者はいずれも離婚、死別を含む。

   調査はインターネットを通じて3月4日と5日に行われた。

   「冷凍食品を利用する頻度は1年前に比べて変わったか」の問いに、「変わらない」が男女とも約65%(男性64.5%、女性64.6%)と半数以上を占め、「増えた」(21.3%=男性20.6%、女性21.7%)が「減った」(11.7%=男性6.4%、女性12.2%)を10ポイント近く上回った。

   16年2月末に同規模で行われた同調査で「増えた」が13.9%、「減った」が19.6%だったのと比べると、「増えた」がかなり増加し、「減った」はかなり減少した。「変わらない」は16年も同程度の割合で消費者の冷凍食品利用頻度は、着実に増えているといえそうだ。

   頻度について具体的に聞くと、男女とも「週2~3回」(男性29.6%、女性30.4%)が最も多く、ともに1割以上が「ほぼ毎日」(男性10.6%、女性10.1%)だった。

男性は「冷凍野菜」には手が伸びず

   冷凍食品を利用する頻度が増えたという人はその理由について、男女とも「調理が簡単で便利だから」(男性84.5%、女性68.4%)が最も多く、続いて「おいしいと思う商品が増えたから」(男性58.1%、女性42.9%)、「手ごろな値段だから」(男性42.6%、31.6%)。女性は「弁当を作るようになったから」(33.1%)、「忙しくなり、食事を作る時間が減ったから」(28.6%)など生活の変化による理由が少なくなかった。

   バラエティーが多彩になっている冷凍食品だが、調査で「1年前に比べ利用頻度が増えた」製品を尋ねると、男性では「ギョウザ」(33.8%)「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(24.0%)「ピラフ・炒飯」(23.2%)がトップ3。女性では「ギョウザ」(33.6%)「冷凍野菜」(29.8%)「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(25.8%)「ピラフ・炒飯」(21.3%)、「スパゲティ」(18.6)などが多かった。男女ともほぼ同じ傾向といえるが、女性では上位の、素材型製品「冷凍野菜」が男性ではかなり低かった。

冷凍食品を使わなくなった理由

   一方、冷凍食品非利用者も対象になった本調査の前のスクリーニング調査で、冷凍食品の利用経験はあるが使わなくなった人たち(男性788人、女性811人)に、使わなくなった理由を尋ねた。

   男性では「特に理由はない/わからない」(32.9%)「中国産が多いから」(16.4%)「お弁当を作らなくなったから」(15.5%)「できるだけ手づくりにするようになったから」(15.2%)などが上位。女性では「弁当を作らなくなったから」(41.4%)「できるだけ手づくりにするようになったから」(31.6%)「中国産が多いから」(20.5%)「割高に感じるようになったから」(20.1%)など。

   年齢別でみると、女性では「弁当を作らなくなったから」が最も多くなっている年齢層が多く、特に55~64歳(50.8%)で高い。また「中国産が多いから」「原材料の産地に不安を感じるようになったから」といった項目は年齢が上がるほど高い割合になっている。