2024年 4月 25日 (木)

「ちょっと寝不足」でがんと認知症に 怖い「睡眠負債」を返す正しい熟睡法

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【NHKスペシャル 睡眠負債が危ない】(MHK)2017年6月18日放送
「6時間睡眠で大丈夫? ちょっと寝不足が蓄積」

   「ふわわ~、眠いな~」と大あくびをしたアナタ。単なる「寝不足」と侮ってはいけない。いま睡眠研究の分野では、この「蓄積した睡眠不足」のことを「睡眠負債」(Sleep Debt)と呼び、がんや認知症につながる重大な疾患として危険視しているのだ。

   ある研究では、毎日6時間の睡眠が2週間続くと、2晩徹夜したのと同じ脳の衰えの状態になることも判明、交通事故の隠れた原因になっている。睡眠の「負債」をしっかり返済し、健康を取り戻す正しい睡眠方法を探る。

  • 睡眠不足の借金が続くと…
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寝不足の蓄積で前立腺がん4割・乳がんが7割増

   番組では冒頭、20~70代の男女10数人に「睡眠負債」の実験をしてもらった。全員、睡眠には自信がある人ばかり。ホテルに泊まり、まず一泊目は普段と同じように就寝する。翌朝、いつもどおり出勤。翌日は土曜日で休日。さあここから「睡眠負債」実験の本番だ。ホテルの部屋の窓に目張りをして暗くする。時計も外す。腕時計やスマートフォンなど時刻がわかる物も預かる。時間を気にせず心置きなく翌朝まで寝てもらった。この状態で普段より多く眠った分が「睡眠負債」、つまり本当に寝たいのに眠れていない分なのだ。そして、8人の初日と2日目の睡眠時間を比較すると――。

   全員、睡眠時間が増加していた。2時間未満が40%。2~3時間が33%、3時間以上が27%。いつもより2時間以上眠る人が「睡眠負債」といわれるから、6割の人が「睡眠負債」だ。中には5時間という人もいた。

   「睡眠負債」が進むとどうなるのか。まず、がんの発症リスクが高くなる。前立腺がんでは38%増、乳がんでは68%増になることが東北大学の研究でわかっている。番組では「睡眠負債」研究の第一人者、シカゴ大学のデービッド・ゴザル教授が行なったマウスの実験を紹介した。がん細胞を移植したマウスを、普通に睡眠をとるグループと、2週間「睡眠負債」の状態にしたグループの2つにわけた。すると、わずか2週間で「睡眠負債」のマウスのがん細胞は、十分睡眠をとったマウスの2倍近くの大きさにふくれあがった。

   ゴザル教授「睡眠負債に陥ると、本来ならがん細胞を攻撃するはずの免疫細胞が、眠った状態になるのです。結果として、がん細胞の増殖の手助けをするような働きに転じるのです。睡眠と免疫システムは密接な関係にあり、睡眠不足になると免疫システムに悪影響をおよぼす可能性があるのです」

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