「情報」は重要な経営資源 「でも広報の仕方が分からない!」の疑問に答えます

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   「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、多くの経営者の方々とお会いしている。その際、総じて感じるのは広報意識の低さだ。経営資源は人、物、カネとよく言われるが、それに「情報」を加えるべきである。戦国時代は、戦を前に敵軍の内部情勢を探り、彼我の戦力を分析し、敵軍がどのルートをたどり、どのような隊形で攻め入ってくるかを調査するのは当たり前であり、勝敗を左右した。

   もちろん、現代でも情報戦は常識である。会社経営も勝つか負けるか。世の中の趨勢を知り、コンペチター(競合他社)の動向を探り、イノベーションを追求して、それを世に知らしめなければならない。中堅・中小企業の経営者の方々には、経営における情報の重要性を知り、広報意識を高めてほしい。

キーワードは「社会への影響力」「よそにない特徴」

   広報の必要性への意識を高めたと仮定して、まず何をすべきか──。多くの経営者は「広報担当者を置くだけのゆとりはないし、そんな大会社ではない」と話し、そこで思考が停止してしまう。それは、「情報」が経営資源であるという認識が未だ低いからである。経営資源であるからには、経営者自身が情報戦に身を投じ、広報意識を磨かなければならない。そもそも、中堅・中小企業において自らの戦略を語れるのは代表取締役しかおらず、マスコミの取材は代表取締役が受ける。社長が最大の広報パーソンであり、広報担当者がいるかいないかはあまり関係がない。

   社長が自ら広報パーソンになることを決意したと仮定して、次に何をなすべきか──。多くの経営者は「ウチはマスコミに掲載されるような会社ではないし、ネタも出ない」と話し、あきらめてしまう。経営は戦いであり、マスコミに掲載されれば認知度が上がり、お客様が増え、従業員にも活気が出る。従業員数人の中小企業でもマスコミに掲載されているのだから、ニュースバリューを経営戦略に組み込んで、ネタが出る企業へと転換を図ればいい。マスコミに記事が出る企業を目指して、戦略を練り、従業員にはっぱをかける。その際のキーワードは「社会への影響力」「よそにない特徴」である。

   さて、ネタが出る企業へと転換を図り、実際にネタが生まれた。その時に何をすべきか──。多くの経営者は「ニュースリリースを書いたことがないし、どのマスコミに持っていったらよいか分からない。マスコミに知っている人がいない」と話し、戸惑ってしまう。

「ニュースリリースの出し方」のイロハ

   この場合、ニュースリリースは新聞記事の書き方を参考にしながら、とにかくA4の1枚にまとめて、2枚目に会社概要を付ける。次に、中小企業をよく取り上げている日経産業新聞、日刊工業新聞、フジサンケイビジネスアイ(この3紙は産業紙と呼ばれる)または流通・サービスなら日経MJ、地域ネタなら地方紙や一般紙の総・支局に思い切って電話をかけてみる。編集関係の方から「リリースを送ってください」と言われるパターンが多く、指示にしたがってリリースを送る。あとは、マスコミの反応待ちである。例え、どこも取り上げてくれなかったとしても、あきらめてはいけない。継続こそ力なりである。

   経営資源に「情報」を組み入れ、「社会への影響力」「よそにない特徴」を経営トップが率先して磨いた会社は、記事になる可能性が高くなるし、記事にならなかったとしても企業体力が強くなる。これらのアドバイスは要約であり、不明の点は広報ブレーンまでご連絡いただきたい。(管野吉信)

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
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