インテル長友流「出し惜しみしない」は逆効果? 「アポ取り電話」で大切なツボ

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   サッカーW杯で日本チームは少々残念な結果に終わりました。世界の壁は高いということなのかもしれません。ただ、個々の選手でみれば、ワールドクラスで活躍している選手は何人もいます。例えば、インテル・ミラノのDF長友佑都選手。イタリアの地元メディアでも「出し惜しみせずに走りまくっている点が素晴らしい」と常に高い評価を得ています。

   では、仕事はすべて出し惜しみをしない方がいいのか?というと、ときには違う場面もあるようです。

   例えば、営業職のFさん

「電話やメールではこの程度しかお話できずにとても残念です」

と使い古された言葉かもしれませんが、出し惜しみの言葉で新規のアポイントを取るのに大いなる効果を生んでいるようです。

「答え」がその時点で出てしまっては…

アポ取り電話、勝負の分かれ道は…
アポ取り電話、勝負の分かれ道は…

   営業の目的は「会う日時確定」です。必要以上の情報を相手に話してしまうことは、かえって逆効果になることが少なくありません。何故か?といえば、アポイントを取る前にすべてを話してしまえば

「必要か(買う)?必要が無いか?」

の答えがその時点で出てしまうから。1つの失敗例を紹介しましょう。

   先日会社にかかってきた営業電話ですが、主は、分譲マンションの営業。

「お忙しい中恐縮です。今1、2分よろしいですか?お客様にとてもお得な物件が見つかりましたのでご連絡させていただきました」

   と、ここまでは「会ってもいいかも」と思えるアプローチでした。ところが、ココからは少々もったいない失敗の電話になってしまいました。なんと、自分が紹介したい物件を電話で事細かに説明してくれたのです。もちろん本人は電話で営業活動しているつもりなのでしょうが、話している内容は?といえば、カタログの棒読みのよう聞こえるトークで

「私どもの扱う物件は渋谷から地下鉄で10分、乗り継いで15分、徒歩8分と十分な通勤圏で周りには小学校、病院もあり……」

時間にして約4分経ったところで我慢しきれずに

「すいません。会議が始まるので改めて連絡してください」

と言って電話を切ってしまいました。

   こうなると、以後に連絡がきても取り次がれることはなく

「席を外しています」
「会議中です」

と不在の回答だけが続くこととなりました。営業としては1つの機会を失った訳です。

大切なのは「具体的な話をしないこと」

   アポイントの電話は相手につながる確率がとても低いものですから、仮につながったら貴重な120秒1本勝負として大切にトークしたいものです。ただし、大切だからと丁寧にこと細かに話を進めると、仕事につながる確率は逆にゼロに近づきます。丁寧にこと細かに話すことで、大枠の内容が相手に理解されれば次の訪問に話がすすまないからです。

「大体わかったからもういい」
「必要があれば後はこちらから連絡します」

となってしまうことで、営業のチャンスがむしろ無くなることになってしまいます。ですから初めの連絡で大切なのは?……それは、具体的な話をしないことです。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。「高城幸司の社長ブログ」
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