半沢直樹とは真逆「オレたちダメなバブル組」 年下上司から煙たがられるオジサンの行く末

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   大手都銀の中間管理職の男が、行内にはびこる「悪」に立ち向かい強大な権力を倒していく――。池井戸潤氏の小説と大ヒットドラマでおなじみの「半沢直樹」は、バブル期に入行した世代として描かれている。

   理不尽な扱いに「倍返し」する姿に、溜飲を下げた世のオジサンたちは少なくないだろう。だが現実は、バブル世代はあまり評判が芳しくない。まして年下上司にとっては「オジサン部下はお荷物」と厳しい評価もある。

プライドだけは高い、人をけなすだけ、熱意もないと散々

わたしってお荷物社員?
わたしってお荷物社員?

   40代半ばから後半の「バブル社員」を部下に持つ年下の上司たちの本音が、「プレジデントオンライン」2014年9月8日に掲載された。

「強引に仕事を進めて部下をつぶしてしまう」
「プライドだけは高くて嫉妬する人が多い」
「評論家気取りで分析はしても、現場で仕事をしている人をけなしてばかり」

と散々だ。大量採用時にあたったバブル世代の一部は、出世レースに後れをとって、優秀な年下の社員にも追い抜かれるというのは会社によっては珍しくない。だが、嫉妬心が強いうえに考え方が硬直化してしまったため、年下部下と向き合うことができずに逆らったりキレたり、自分のやり方を変えられなかったりして社内でも「困ったちゃん」になっているようだ。

   仕事への熱意が感じられない割には縄張り意識が強く、若手を積極的に育てようとしない。「だんだん存在価値が薄れていくという危機感」の裏返しではないかとの声もあがった。

   バブル社員の取り扱いは、企業の人事をも悩ませているようだ。9月5日付の「東洋経済オンライン」では、中高年社員対象の研修を計画している人事担当者のエピソードが紹介されている。「働かないオジサン担当」と部署内で言われているが、本人は困り顔。この人が「会社から社員に何かを与えて、社員はそれに応えてモチベーションを向上させる」というやり方に固執していると感じた記事の執筆者は、自身の体験談を話したという。

   40~50代の男性5人と酒を飲んだときに各自の率直な感想を聞くと、「正直な話、俺たちのモチベーションを上げるなんて、もう無理だ」だった。一方で「1年間の休暇をもらえれば」とのひとことから、それぞれが何をしたいかという話に発展したという。会社から与えられるのを待っているだけではダメ、個々の社員が主体的な気持ちが芽生えれば変わってくる、というのが結論だった。

40代で先が見え、50代半ばで強制降格、でも65歳まで働く...

「オジサン世代に増殖中! 職場の『お荷物』社員」

   「週刊ダイヤモンド」2014年8月2日号は、こんな特集を組んでいる。働かないオジサン社員が量産される原因として、企業の育成や採用の問題と労働市場の硬直化を挙げている。加えて、40代でどこまで出世できるかがだいたい見えてしまうのも、やる気を奪うようだ。役員になれなかった管理職は、「50代半ばで強制的に降格となり、年下の上司の下でヒラ社員として働くことになる」。一方で、働く期間は65歳まで伸びている。出世コースの道を絶たれて目標を失っても、サラリーマン生活を残り10~15年送らねばならない。しかも自分よりずっと年下の上司に仕えるとあっては、モチベーションが上がるわけはないだろう。

   この特集には、こうしたオジサン社員の「取扱説明書」が公開されていた。年上部下に使ってはいけない言葉の一覧が、なかなか辛らつだ。少しでもやる気を引き出すためには、「まだ終わらないんですか」「どうせ長くないんだから」「誰にでもできる仕事ですよ」などとネガティブな表現は禁句だという。しかし、最も避けるべきは「何も言わない」という姿勢。「扱いづらい」と放置するのは、本人にとっても最も堪えるのは間違いない。

   もっとも前出の「プレジデントオンライン」では、バブル世代の部下にも頼りがいのある人材はいると書かれていた。「もうトシだから」と諦めず、新しいことに前向きにチャレンジし、新しい技術や知識習得に熱心な人であれば、若手も敬意を持って接するはずだという。

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