「昇進を避けるため、仕事を手抜きしたい」 大正解か「将来、地獄を見る」のか

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   冬のボーナスが支給される時期となった。日頃の成果が反映されるボーナスを前に、仕事にも一段と身が入る・・・人もいるが、思わぬところで悩んでしまう人もいる。今回取り上げるのは、「仕事や給与には満足だが、どうしても昇進したくない」という30歳男性からのお悩みだ。

昇進しても、給料もそんなに大きく上がらないし・・・

ダラダラしたい・・・
ダラダラしたい・・・

   質問サイト、ヤフー知恵袋では、大手医薬品メーカーの営業職(MR)で、入社7年目という男性が、「出世したくない」との悩みを打ち明けていた(2014年9月2日)。男性いわく、「仕事には凄く満足、やめたいと思ったことはない」し、「定年までこの会社で働きたい」。給料も、妻子を養うには十分という。この調子で頑張れば、5年後から10年後には「中間管理職(エリアマネージャー)に昇進できると思います」と、自信も見せる。

   だが、周囲の中間管理職を見ると、土日もほとんど休みがなく、「給料もそんなに大きく上がらないのに責任のある仕事を任される」、「上からは売上げのことを、下から愚痴も言われ辛そう。うつに近い人もいる」などの現状から、中間管理職へのモチベーションが薄れてしまった。同僚には、同じような理由で昇進を避ける人もかなりいるという。彼は、「がむしゃらに仕事をして昇進してしまったら、どうしよう」と考え、「仕事を少し手抜きにしようかなと思っている」らしい。そんなに、中間管理職がイヤなのか。

   回答は、「昇進したほうがいい」「いや、しないほうがいい」と、真っ二つに分かれた。「昇進」派は、「30代なら、同年代に管理職はわずかでしょう。製薬メーカーの給料であれば平均以上はありますし、満足もできる。しかし40代になれば、同年代には管理職があふれます。他社との名刺交換でも引け目を感じるようになります」と、警鐘を鳴らす。

   50代になっても昇進していないと、同世代が「新人教育や人事権、管理の仕方や経営の話で持ち切り」になる一方、自分は「若い世代に混ざり未だプレイヤー論を語るだけ」になる。それでもいいのか?という厳しい意見だ。

「昇進に伴う変化」のトップ3とは

   中間管理職の仕事が「ラク」ではないことは、確かだ。日本経営協会の「平成25年度 日本の中間管理職意識調査」(2013年11月25日公表)によれば、「仕事上の問題・悩み」で、最も多かったものは「業務量が過大である」で34.6%。3人に1人の中間管理職が、仕事の多さに悩まされている。さらに、「経営トップの考えやメッセージが伝わってこない」と、上層部への不満もある。部下についても、「業務能力の低い部下がいる」(29%)、「業務配分が難しい」(28.4%)など、悩みは尽きない。

   これだけ頑張っているのに、「自分の役割に比べて(管理職手当は)低い」とする意見が、42.3%と最多を占めている。また、「昇進に伴う変化」のトップ3は、「ストレスが増えた」(59.8%)、「責任感が強まった」(49.1%)、「仕事が増えた」(43.3%)となっている。明らかに、大変そうだ。

   冒頭の「出世したくない」男性には、「夫が中間管理職」という女性から、切実な回答が寄せられた。夫は、「管理職になった時は、自分の仕事が評価されたと喜んでいた」という。が、今は「朝早くから晩遅くまで働き、休日出勤もし、子供との会話もままなりません。疲れた顔で帰ってきてまたパソコンの前へ・・・ストレスも半端ないようで、このままでは鬱になりやしないか、とても心配」しているそうだ。

   「仕事もお金も大切ですが、心の健康が一番大切だと思います」という女性。心身を壊すリスクを背負ってまで、中間管理職になるか? それとも、がむしゃらに働き、さらに上を目指すか? 考えこんでしまう人も、いるかもしれない。(KH)

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