プノンペンに「日本の病院」 いずれは現地の人にメリットが

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   2016年9月下旬、私のところに一通の招待状が届きました。

   「サンライズジャパンホスピタル開院式典ご招待状」

  • 大人になるころには、君たちにもメリットが
    大人になるころには、君たちにもメリットが

まだまだ低い地方の医療レベル

   このサンライズジャパンホスピタルというのは、カンボジアの首都プノンペンに新しくできた病院です。「日本の医療まるごと輸出」と称される日本政府の肝いりの事業で、日本の民間会社(日揮株式会社、株式会社産業革新機構、株式会社Kitahara Medical Strategies International)による合弁会社Sunrise Healthcare Service Co., Ltd.が運営する、救命救急機能を持つ病院です。

   カンボジアの医療レベルは本当にまちまちです。プノンペンには日本人の医師が常駐するクリニックがあり、日本と変わらないレベルの診療を受けることができます。しかし、ひとたび首都を離れると、医師免許があるんだかないんだか分からないレベルのカンボジア人の医者が、超基本的なレベルから間違った医療行為を行っています。

   例えば、2015年にはカンボジアの辺境の村で無免許医が使用済み注射針を使い回し、100人以上がHIVに感染するという、とんでもない事件が起こっています(「注射針で100人超がHIV感染、無免許医に禁錮25年」2015年12月4日CNN)。

   また、通常のクリニックレベルの診療はプノンペンでしっかりと受けることができるのですが、脳外科手術などの高度な医療は国内で行える医療設備がなく、シンガポールやタイに搬送してもらわなくてはなりませんでした。

成果が出るには時間がかかるが

   そのような、高度な手術ができる病院としてできたサンライズジャパンホスピタル。開院式典は、カンボジアのフンセン首相、安倍首相の代理として日本の外務省政務官などが参加し、盛大に行われました。

   そのスピーチの中で、フンセン首相自ら「自分は海外で医療行為を受けていたが、今いちばん行きたいのはこの病院だ」と漏らしてしまうくらい、これまでの医療レベルは低く、この新しい病院に大きな期待が込められているのです。

   では、この病院が開院したことで、一般的なカンボジア人の生活は大きく変わるのでしょうか? 私の予想では、しばらくは何も変わらないと思います。

   プノンペン市内の日本人医師のいる病院は、一回の診療に数百ドル(数万円)かかります。海外旅行保険に入っている日本人であれば本人負担無料で診療してもらえるのですが、月給200ドル(2万円)のカンボジア人にはとうてい手の届く額ではありません。国民医療保険も充分ではありません。

   したがって、たとえカンボジアの一般の人が脳外科手術の必要のある状態になっても、このような立派な病院には来れず、町医者にかかることになってしまうのです。

   とはいえ、この病院が無意味かといえばそんなことはありません。この病院では日本人医療関係者が約20人勤務するとともに、開院にあたり約100人のカンボジア人医療関係者が日本に行き研修を受けています。

   日本での研修や、この病院内でのスキルトランスファーにより、多くのカンボジア人医師の医療スキルが上がり、やがて彼らがカンボジア各地の病院に赴任するようになれば、辺境の村で起こったような悲劇はなくなっていくことでしょう。

   その成果が出るまでには長い時間がかかりますが、その第一歩として、日本が大きな役割を果たそうとしているのは、紛れもない事実なのです。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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