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人気ドラマ「ハケンの品格」 20、30代女性の熱い支持

07/2/27 コメントを見る・書く(12)
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   おごれる正社員は久しからず。今やハケンなしに会社は回らない――「平家物語」を思わせる田口トモロヲのナレーションが冒頭部に流れる連続ドラマ「ハケンの品格」(日本テレビ系・水曜22時)が人気だ。視聴率は20%前後をキープしてキムタクの「華麗なる一族」と堂々渡り合っているし、調査会社の「見て面白かったドラマ」アンケートでは見事1位に輝いた。特に、20代、30代の女性の熱い支持を受けている。その魅力はどこにあるのか?


いまの「格差社会」をリアルに反映


春子(篠原涼子)と東海林主任(大泉洋)の激しい「口喧嘩」も見どころの一つだ
春子(篠原涼子)と東海林主任(大泉洋)の激しい「口喧嘩」も見どころの一つだ

   「ハケンの品格」は、「給料は時給制でボーナスなし」「交通費は原則自己負担」「3ヶ月ごとに雇用契約の見直し」という厳しい労働環境で働く派遣社員・大前春子が主人公。彼女が働くのは東京・丸の内にある一流商社だが、そこには「正社員>派遣社員」という明確な「格差」が存在する。たとえば、同じ23歳でも正社員の年収は475万円なのに、派遣社員は253万円というように。

   このような現実の「格差社会」を反映したリアルな舞台設定が、ドラマの魅力の一つだ。「正社員と派遣社員の立場がうまく描かれていて、どちらの言い分もよくわかる」と語るのは、派遣社員と正社員の両方を経験したことがあるという20代のOL。15年前から派遣社員として働いている40代女性も「私もドラマに出てくるようなイジメを正社員から受けたことがある」とうなずく。

   また、派遣社員をさまざまな企業に送り込んでいる派遣会社でも「ハケンの品格」は大きな反響を呼んでいるようだ。ドラマに登場する派遣会社の営業マン・一ツ木(ひとつぎ)さんについて、「派遣の営業のイメージをよく捉えていると思います。派遣先と派遣社員のどちらに対しても必死に対応している姿は共感がもてますね」(派遣会社スタッフサービスの社員)という。


「自分だったら言えないことをスパッと言ってくれる」


   いまの世相を映したどこにでもあるような会社。その中で、「お時給3000円」の“スーパーハケン”大前春子だけが「わずらわしい人間関係は一切排除」というモットーのもと不遜な態度をとり続ける。

   たとえば、最初の面談では「私を雇って後悔はさせません。3ヶ月間、お時給の分はしっかり働かせていただきます」と大見得を切り、「出たくもない歓迎会に出て、したくもないお酌をさせられるくらいなら、クビにしていただいて結構です」と就業後の飲み会は断固拒絶する。

   派遣社員を差別する正社員に対しては、「働かない正社員がいてくれるおかげで、私たち派遣はお時給をいただけるんです。それが何か?」「私は会社に縛られるような奴隷にはなりたくなりません」と見事なカウンターパンチを食らわせる。

   このような春子節には「自分だったらなかなか言えないことを、春子がスパッと言ってくれるところが気持ちいい」(30代の事務職OL)という爽快感がある。

   もちろん春子のビッグマウスも、能力と行動の裏づけがあればこそ。高いパソコンスキルを生かして企画書をあっという間に作り上げてしまうだけでなく、クレーン車の操縦やエレベーターの点検、助産師といったガテン系の資格も履歴書に書ききれないほどもっている。そして、社内でトラブルが起きるたびにスーパーマン的な活躍をして、絶体絶命のピンチを救ってみせるのだ。

   ちなみに、派遣会社のテンプスタッフによれば、春子のような時給3000円以上の派遣社員もIT業界のシステムエンジニアなどの分野に存在するそうだが、「春子ほど資格や経験が多彩な派遣社員はいないと思われます」。


新米派遣社員のダメっぷりを見て安心


   現実的な舞台設定と非現実的なストーリーの絶妙なマッチング――それが「ハケンの品格」が受けている理由だろう。感情移入がしやすくて、「水戸黄門」のようにストーリーがわかりやすい“現代のストレス解消ドラマ”なのだ。

   「自分を含めて世の人たちは、加藤あいが演じる新米派遣社員のダメっぷりを見て今の自分に安心しつつ、自分には到底できないことをアッサリやってみせる大前春子を見て憧れを感じているんでしょう」(IT企業で働く30代サラリーマン)

   しかしこんなに痛快な大前春子の契約期間は3ヶ月。「契約の更新は絶対にしない」と宣言し、あと1ヶ月すればどこへともなく去っていってしまうのだ。

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