たばこを自動販売機で買うためには、成人識別ICカード「taspo(タスポ)」が必要だ。このタスポが2008年7月1日から、いよいよ東京でもスタートしたが、実際にタスポをもっている人は少ない。というわけで、受け皿となったコンビニエンスストアは「タスポ特需」に沸いている。


東京都千代田区の住宅街にあるローソン。店を取り巻くガラス窓には「たばこ」の文字がやたらに目立つ。
赤い逆三角形のステッカーが10枚、同じく赤地のホームベース型の旗が7枚、窓のいたるところに飾られている。入り口の自動ドアの脇には、「たばこ販売中!!」「taspo無しでもたばこが買える」という張り紙まで貼られていて、「たばこ、売ってまっせ」と強烈にアピールする。
店内に入れば、レジの前の天井から大きなのぼりが3本垂れ下がっている。ステッカー、旗、のぼりのすべてに「たばこ」という文字がデカデカと躍り、いやがうえでも目に飛び込んでくる。まるでたばこ専門店になってしまったかのような光景だ。
「ちょうどタスポ開始の直前にライセンスが取れて、たばこの販売ができるようになったんですよね。これからどんどん品揃えを拡充していきますんで、よろしくお願いします!」
店員さんもやけに威勢がいい。しかし、ここまで「たばこ」をプッシュされると、嫌煙家の人はいい気分がしないかもしれない。
近くには小学校や中学校もあり、学校帰りの子供たちが立ち寄る姿もみられる。このコンビニをときどき利用するという20代のOLは
「たばこって大きく書かれている店に、小さな子供たちが入っていくのはちょっと違和感がありますね」
と語る。「ストレス解消にはたばこが欠かせない」という30代のサラリーマンも、
「僕はたばこを吸うから便利だと思いますけど、ちょっと引いてしまいますね」
と話していた。
(続く)
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