【NY発】珍しい「NY産」ウィスキー ゼロから仕込んだこだわり

2010/8/ 8 12:08

   レストランでもバーでもカウンターが好きな友達がいます。バーテンダーやサービススタッフとの距離の近さや、テーブルを少人数で占拠しているでもない気兼ねなさなど、座ってみるとカウンターって結構いいものです。そして、居心地のいいカウンターが多いのもニューヨークの魅力の一つ。

   先日、バーテンダーが、「今日、セールスマンが持ってきたウィスキー。これニューヨーク産なんですよ。珍しいでしょ」と、ボトルを見せてくれました。

「自分達の飲みたいウィスキーを作りたい!」

仕込み中のラルフ・エレンゾさん
仕込み中のラルフ・エレンゾさん

   1919年、アメリカで始まった禁酒法によって、ニューヨークに1000軒以上もあった蒸留所は、全て廃止となりました。それから86年後の2005年、マンハッタンから90マイル北上したハドソン渓谷にある小さな町ガーディナーに「タットヒル蒸留所」が誕生したのです。バーテンダーが紹介してくれたウィスキーは、ここから生まれた物だったのです。

   ニューヨーク生まれで、35年間蒸留所勤務の経験のあるラルフ・エレンゾさん、エンジニアだったブライアン・リーさんら3人が「自分達の飲みたいウィスキーを作りたい!」と、築220年の粉引き小屋を改装して蒸留所を作り、2001年、ゼロからの仕込みを始めました。

   「うちの1年の生産量は、大手の蒸留所が1日に、こぼしてしまう量ほどの超マイクロ蒸留所なんですよ。地元産のコーンで仕込んだコーンウィスキー、それをアメリカンオークの樽でエイジングしたバーボン、ライウィスキーなど7種類のウィスキーに、ラム、ウォッカも生産しています」と、ラルフ・エレンゾさん。

(続く)

【プロフィル】
坂本真理(さかもと まり)
明治大学卒業後、在日米空軍横田基地で写真中隊に勤務。ロータリークラブ大学院奨学金で、アメリカ留学後、東京で「AERA」や「Hanako」など雑誌の写真の仕事をし、99年からニューヨークのアッパーウエストサイドに在住。

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