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ただの歌番組と化した紅白 「すぎもとまさと」だけは聴いてみたい

07/12/17 コメントを見る・書く(3)
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吾亦紅  マキシシングル

吾亦紅 (マキシシングル)
2007年2月21日発売/1200円/TECA-12087
テイチク



   敗戦の年からラジオで始まった紅白歌合戦。現在のように大晦日にテレビ放映されるようになったのは第4回(1954年)からだそうだ。紅白を国民的番組と呼ぶが、昨今の紅白はただの歌番組であり、国民的番組とは程遠い。

   1970年代までは確かに国民的番組だった。南極の越冬隊員や遠洋漁業の乗組員から話を聞いたり、情報のない時代に、決して一般国民が接することのできない情報ソースを番組の大きなファクターとして取り上げ、視聴者はぬくぬくとコタツに足を突っ込んで、その厳しい現場を思って同苦した。登場する歌手が歌うのも、大量動員された金の卵と呼ばれた労働者の望郷の思いなどを汲み上げたもので、紅白の時間だけは日本が一つのネットワークになりおおせた。

   だが今は、視聴率調査で特定の歌手の時だけ視聴率が上がるという傾向、つまり、番組全体を見続ける視聴者が減っているという。情報云々もネットワーク云々も、個々人が管理できる。価値観も多様化というよりは個別化し、国民共通の価値など失われている。そんな土壌に国民的番組など成立するわけもない。ただの歌番組なのだ。

   だから紅白など誰も興味を示さなくなるのは目に見えている。筆者でさえ興味はない。

   だが、58回目を迎える07年の紅白歌合戦。あまり変わり映えしない出場者の中に、すぎもとまさとという男性の初出場者名を見てびっくりした。確か森進一の「冬の桑港」の作曲者だったか、といった程度の認識しかない。シンガーソングライターだがほぼ無名の人。

   しかし58歳での初出場、歌う歌はおそらく「吾亦紅」と知って俄然興味がわいた。これはいい曲だ。70年代のフォーク世代にははまる。今年の初め頃から話題にもなっていた。母親との訣れを描いた曲で、50〜60歳代の人間にとっては、身につまされる。何時かは訪れる最愛の母との訣別の時は、現実のものとして目の前に近づいている。筆者もそうだ。今年だけは紅白を見てみようか、と思った。ただし、すぎもとだけ。



【吾亦紅 収録曲】
1. 吾亦紅
2. ハートブレイク・ダンディー
3. Bar スターライト
4. 吾亦紅(オリジナル・メロ入りカラオケ)
5. ハートブレイク・ダンディー(オリジナル・メロ入りカラオケ)
6. Bar スターライト(オリジナル・メロ入りカラオケ)

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