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脚光浴びる「米国版mixi」 Facebookって何なのか?

08/5/ 9 コメント一覧(3)
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   先週から今週にかけては、米マイクロソフトのヤフー買収決裂のニュースがネット上を駆け巡った。両者の決裂自体は予想の範疇だったにしても、マイクロソフトがこの空騒ぎに懲りるどころか、次善の策として米SNSサイトの「Facebook」を狙っているという報道には驚いた。

   傍目には、この一連の動きはなんだか滑稽にすら見えてしまう。CNETが「最終目標はただ単に、人気の高いWeb 2.0企業のいずれかを買収することであり、それが必ずしもFacebookである必要はないのかもしれない」などと揶揄するのも頷けるというもの。

   しかし、マイクロソフトの次なる標的らしいFacebookそのものは――お笑いどころか――この数年来の新興ネット企業のなかでも群を抜く金ぴかのスター候補生。話題性ではヤフーにもグーグルにも劣らない。そこで今回はあらためて注目を浴びているFacebookを取り上げてみたい。


誕生から4年で時価総額150億ドルと評価される


じつにシンプルなFacebookのトップページ。mixiの色使いとは対照的だ
じつにシンプルなFacebookのトップページ。mixiの色使いとは対照的だ

   Facebook誕生の経緯は、米国ではすでにかなり知られた話だという。2004年、オックスフォード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグらが学内交流を促進する目的で、学生個人の名前や顔写真を掲載したサイトを立ち上げた。学生の間で評判になるとともに対象ユーザーとサービスを拡大し、全米規模に急成長。現在のユーザーは5千万人とも6千万人とも言われる。

   もちろん、こんなネットの有望株を、何でも欲しがるシアトルの巨人が放っておくはずもない。じつは07年にFacebook株式1.6%を2億4000万ドルで取得済みだ。単純計算すれば、時価総額で150億ドルの評価になる。いくら変化の速いネットビジネス界でも、これは極めて異例なスピード出世だ。

   現在23歳のCEOザッカーバーグはたびたびマスメディアに取り上げられ、ほとんどカリスマ扱いだ。一度テレビインタビューを見たことがある。俺はすべてわかっているが、メディアは何ひとつわかってないとでも言いたげな自信に溢れた態度は、かつて六本木ヒルズで働いていた"時代の寵児"に少し似ていた。フォーブス誌によれば推定資産額は約15億ドル。「史上最年少のビリオネア」である。


アメリカ版mixiと呼んでイイんですか!?


Facebook内には「FacebookがYahoo!に売られたら退会するぞ」というグループ(コミュニティ)もある
Facebook内には「FacebookがYahoo!に売られたら退会するぞ」というグループ(コミュニティ)もある

   それでは、いったいFacebookというサービスのどこがそう素晴らしいのかと聞かれると、これがなかなか難しいところだ。筆者が調べた限りでは、FacebookはいわゆるSNSである。基本的な目的、機能は「mixiのアメリカ版」と言っていいだろう。日記を書いたり、写真や動画、自分の趣味などを「友達」と共有するものだ。他のSNSとくらべて斬新だとか、優れているとは感じられなかった。

   技術的には、ウェブ・ウィジェットととも呼ばれるアプリケーションが豊富なのが特徴で、たとえば誰かがつくったゲーム、他のSNS的サービスなども、自分のFacebookに簡単に取り込める。Facebookを介して「人」がつながるように、本来他の場所にある「サイト」や「アプリケーション」もFacebookで結びつくのだ。

   こうしたWeb2.0風味を高く評価する向きもある。たしかにFacebookは単なるSNSから総合的なプラットフォームに向かっているようだ。将来的にはネット上の人やサービス(OSまでも)をFacebookが統べるという壮大なストーリーが語られたりもする。

   しかし、自分が利用するナンバーワンSNSサイトで、メールや書き物、ゲーム、そのほかネットの活動すべてができるとしても、それを利用するとは限らない。それらがほかより優れているとは限らないからだ。


ネットで儲けるための古いセオリー


「Yahoo!に売られたら退会」のスレッドには、「中国のネット検閲に協力するYahoo!をボイコットしよう」というカキコミも<
「Yahoo!に売られたら退会」のスレッドには、「中国のネット検閲に協力するYahoo!をボイコットしよう」というカキコミも

   そのことはヤフーが身をもって教えてくれている。ネットの「検索」から発展した巨大ポータルサイトは多種多様なサービスを備えることでユーザーのワン&オンリーな目的地となり、それは相乗効果と莫大な儲けを生むはずだった。

   ネットの新進スターFacebookも、現状では収益は上がっていない。依存するところは、結局ネットの太古からあるセオリーだ。「多くのユーザーがいるのだから、いつかきっと儲かる方法が見つかるに違いない」。歴史的には、これは時に正しく、ときには間違いだった。凡庸なSNSを軸にしたFacebookにはそれが見つかるだろうか。カリスマCEOのビリオネア、ザッカーバーグはなんでもお見通しだろうか。

   いまのところ、傍目には確信できる要素はなにもないようだ。むしろ、かつてのヤフーやグーグルと同じか、それ以上に期待という熱気で膨れあがっている部分が大きいと見えてしかたがない。


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