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異例の早さで売り切れ増版決定、昭文社「工場見学 首都圏版」

   昭文社のガイドブック本「工場見学 首都圏版」が評判を呼んでいる。2011年1月20日の発売からわずか5日で品切れ、書店店頭でも品薄に。すぐさま重版が決定し、2月3日から再び店頭に並びはじめた。あまりお金をかけなくても楽しめる「工場見学」は、新たなレジャーになろうとしている。

写真がふんだんに使われ、見やすい構成

昭文社ガイドブック「工場見学 首都圏版」(上)中身はこんな感じ(下)昭文社ガイドブック「工場見学 首都圏版」(上)中身はこんな感じ(下)

   大人も子ども楽しめる工場見学スポットを紹介した同書は、見学コースやお土産などが充実している工場施設から、140スポットを厳選し掲載。紹介する工場のジャンルは多岐に及ぶ。たとえば、食品・飲料ではキユーピー、ロッテ、サントリービール、キッコーマンなど、日用品では資生堂、ライオン、ヤクルトなど、自動車や航空機整備工場、印刷工場などさまざまだ。

   写真がふんだんに使われていて、雰囲気がつかみやすいのが特長。ページをめくると、工場の内部をとらえた大小の写真が目に飛び込む。工場見学をテーマとした本は過去にもあったが、文字だけのものが多かった。また、地図出版社らしくわかりやすい「見学コース」を示したり、工場でもらえるお土産、買える限定グッズをのせたりした工夫もしている。事前予約や見学料金の有無、写真撮影の可否など情報も豊富で使い勝手がいい。

   同社の広報担当者によると、こうしたガイド本は通常、長いスパンをかけて売れるものだという。それなのに、初版5万部がわずか5日で売り切れとなり、重版3万部が決定したのは異例と言える。身近な製品が一体どこでどのように作られているのかを知りたかった人は多いようだ。

工場見学でもらえる記念品も紹介

「子供向けの社会科見学ツアーが話題になりましたし、最近はテレビで工場の様子が放映される機会が増えました。お金をかけずに楽しめるということも大きいと思います。実際に行ってみると、何かが体験できたり、食べられたり、お土産がもらえたりしますから。企業側としても、プロモーションという意味合いもあって、見学コースはけっこう充実していますよ」(広報担当者)

   工場見学でもらえる記念品も楽しみの一つだが、同誌では、キユーピー人形(キユーピー五霞工場)、コカ・コーラロゴタオル(コカ・コーラ多摩工場)、見学記念写真入り新聞(朝日プリンテック川崎工場)、コスメのトラベルセット(資生堂)などを紹介。さらに、施設内で買えるオリジナルグッズも多数あるといい、「家族連れはもちろん大人でも楽しめるので、最近は女子会で行ったり、ママたちのグループで行ったりするようです」と担当者は話している。