2024年 4月 16日 (火)

前田敦子AKB卒業の後に来る「ももクロ」の時代

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 『バトル アンド ロマンス』
『バトル アンド ロマンス』

ももいろクローバーZ
『バトル アンド ロマンス』
通常盤(CD)
KICS-1678
2800円
2011年7月27日発売
スターチャイルドレコード


   AKB48のことは以前にも書いたが、2011年の彼女達のポテンシャルは、ちょっとロートルのおじさんには予測もつかないものだった。想像をはるかに超えるという、最近の流行り言葉で言えば「想定外」のものだった。

CDショップ店員が選ぶ「第4回CDショップ大賞」に選出

   去年は韓流、ジャニーズ、AKB48という三大噺だったとも書いたが、中でもAKB48の存在感は他を圧していたし、彼女達を中心としたAKBファミリーのような広がりは、香港、インドネシアと世界を舞台にするまでになった。

   AKB48本体も、3月の末に日本からアメリカのポトマック河畔に桜を贈って100周年のイベント出演で、数こそ数千規模だったが、堂々アメリカ公演を成功させ、さらに2012年も活躍するのではとの予感を持たせた。

   そしてその直後、前田敦子の「卒業」宣言。筆者らおじさんには特段のショックもないのだが、どうやら一般紙が報道するほどの衝撃を社会に与えたらしい。

   そうなるとAKB48を中心とした興味は、誰が前田敦子に代わるのかというところに集中しているのだが、筆者はもちろんそれほど興味はない。ただ、だれが前田敦子に代わるのかというより、この前田のリタイアは、AKB48にとって相当のボディブローになるかもしれないとは思う。

   これまでのほとんどの人気グループが勢いを失っていった原因は、ほぼメンバーの脱退だった。前田の「卒業」は、そうしたこととは違うといわれれば、確かに違うのだが、一般的な受け取り方は大して違わない。

   「蟻の一穴」という言葉があるが、前田の「卒業」は、「AKBの一穴」といって過言ではないかもしれない。

   そして話しは唐突に展開するのだが、AKBグループを凌駕しそうな女子グループがすでにいるのだ。それは「ももいろクローバーZ」。

   やれ誰それがAKBから「ももクロ」に乗り換えただの、そこそこにかまびすしいのだが、この「ももいろクローバーZ」こと「ももクロ」が、実は素晴らしい。

   少し前のことになるが、なにげなくテレビを観ていたら、「ももクロ」の「クリスマス・ライブ」を放映していた。「猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」」が始まると、元メガデスのギタリスト、マーティ・フリードマンが登場、メタル臭たっぷりのギターソロを披露し始めたのだが、そのギターソロのポテンシャルをはるかに凌ぐポテンシャルで舞台を占拠したのが「ももクロ」だった。「行くぜっ!怪盗少女」になだれ込んでも、引けを取らないどころか、完全にマーティのギターを凌駕するパフォーマンス。

   なんと凄い女の子達だろうと舌を巻いた。彼女達のパフォーマンスと比べると、AKB48のパフォーマンスは、せいぜい中学生レベルかと思えるほど。

   そして驚いたことに「ももクロ」は2012年2月27日に、CDショップ店員が選ぶ「第4回CDショップ大賞」(全日本CDショップ店員組合主催)大賞に、1stアルバム『バトル アンド ロマンス』が選ばれたというのだ。通常盤はまるでビートルズの『WITH THE BEATLES』を髣髴とさせるジャケット。それにしてもこれは大きな勲章だ。

   2012年、今年は「ももクロ」が日本の音楽シーンを席巻しそうな予感がする。非常に魅力的なパフォーマンス・グループだということは、確かだ。

加藤 晋


【バトル アンド ロマンス  収録曲】
1.Z伝説 ~終わりなき革命~
2.CONTRADICTION
3.ミライボウル
4.ワニとシャンプー
5.ピンキージョーンズ
6.キミノアト
7.D'の純情
8.天手力男
9.オレンジノート
10.行くぜっ!怪盗少女
11.スターダストセレナーデ
12.コノウタ
<Bonus Track>
13.ももクロのニッポン万歳!

◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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