2024年 4月 19日 (金)

景気「どしゃぶり」 五輪後が怖い…

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   <ニュース通信簿>日本の景気拡大が「6年半にわたってつづき戦後最長を更新してきた」(ナレーション)といわれても、さっぱり実感がわいてこない。が、ともかく、この状態に「とうとう赤信号が……」(同)と表現して、今夜は政府の「月例経済報告」について報じた。

どうなる「総合的な経済政策」

   与謝野・経済財政相が記者会見に現れて、「日本の景気はこのところ弱含んでいる。下方に変更している。日本経済、必ずしも楽観視できない状況に入りつつある」と報告する。再びナレーションが「今年に入って2月は緩やかに、3月からは足踏み、6月は一部に弱い動きが見られる、と下方修正を繰り返しました」と「月例報告」の変容を伝え、そして7月、4年8か月ぶりに「回復」の文字が消えて、後退局面に入った可能性を示した、というわけである。

   次に番組は街の声を拾う――「今になってこういう判断は遅い」「物価が上がって賃金が抑えられたら、どんどん不景気感が強くなる」――と、語り口はきつい。

   工作機械の部品を製造する町工場の社長も、「今はどしゃぶり状態。北京五輪が終わればもう少し悪くなるとさえ思う」と不安を隠さない。大手企業はやはり「アメリカ頼み」だが、「(新政権に交代後)来春以降から具体的な手がもっと打たれるだろうし、元々、力がある国だから、そうなれば回復は早い」(トヨタ自動車副社長)と、まだ余裕がある感じで先を見すえる。

   専門家はというと、「一番いいシナリオで、アメリカの景気が持ち直して商品価格が下落しても日本の景気は来年度まで回復できない。アメリカ経済と価格の動向次第では来年度もまだ厳しくなる可能性がある」(熊谷亮丸・大和総研シニアエコノミスト)と甘くない。

   最後は田口五朗キャスターのまとめ。「来週(8月)13日に4-6月のGDPが発表される。そこでマイナス成長になれば現在の景気後退局面が裏付けられる。福田政権は総合的な経済政策を打ち出そうとしているが、私たちの生活への影響が極力、抑えられるような対策を望みたい」

   あまりにも型通りで破綻のない展開。前経済財政相へのインタビューを盛り込むとかのアクセントが欲しいように思われた。

アレマ

   *NHKニュースウォッチ9(2008年8月7日放送)

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