<テレビウォッチ> 乾燥列島に火災が相次ぎ高齢者や幼児の死亡が後を絶たない。番組では、火災防止の心がけ、万一火災が起きた場合を想定した対処を取り上げた。
1月6日未明、東京・東大和市の商店街の火災で女児が死亡。同日夕には、千葉県松戸市の公団住宅で幼児3人が死亡した。
7日未明には、東京・世田谷で住宅が全焼し、男性と姉弟3人が犠牲になった。奈良市でも101歳と90歳の夫婦が死亡している。
松戸市の火災では、母親がパチンコに行っていて留守だった。また世田谷の火災は、71歳の祖父が線香に火をつけようと着火器具にガスを補充しようとした際、誤ってバスタオルに引火したという。
それにしても、祖父がいて何故4人が逃げ遅れたのか? 番組に生出演した山村武彦(防災・危機管理アドバイザー)は次のように指摘した。
「湿度が30%を切ると着火率が普段の3倍、延焼拡大も3倍ほど速くなる。1時間ぐらいで、あっという間に全焼してしまう」という。
キャスターの赤江珠緒が「乾燥注意報は、普段あまり気にしないのですが、危険な状態なんですね~」と。
洗濯物がよく乾くでは済まされない。消防庁によると、火災の発生は空気が乾燥する例年1~3月が多い。とくに就寝時の未明に発生した場合は、火の回りが早いため高齢者や幼児の犠牲者が多いという。
山村は、火災防止について次のような注意を呼び掛けている。
『火気の置き場所に注意』。最近、ハロゲンヒーターなど炎のでない電気ストーブの火災が多いという。直接炎が出ないので大丈夫と思ってしまうらしい。
『トラッキング現象に注意』。トラッキング現象は、冷蔵庫など点けっ放しのコンセントにほこりがたまって出火する現象だが、以前は湿度の高い夏場に多かった。しかし機密性が高いマンションなどでは、冬場、室内と外気の温度差で壁に結露ができ、トラッキング現象が起きやすいという。
また、万一火災が発生した時に逃げ遅れない対策として、既存住宅にも設置が義務付けられている『住宅用火災報知機』をつけるよう呼び掛けている。