<テレビウォッチ>4月1日は、ウソをついてもいいエイプリル・フール。この閉塞感を吹き飛ばすような大ウソで笑い転げたいところだが、日本ではまだそこまで定着は……
そこで番組は、エイプリル・フールの本場であるヨーロッパで、過去本気で騙され大ウソを取り上げた。
かなり古い話だが、まずはBBCが1957年に放送し反響を呼んだ「スパゲッティがなる木」。
それによると……スイスのある村で収穫されている「スパゲッティがなる木」は過去、秘密にされてきた。ところが未曽有の大豊作に気をよくした村人が公開に踏み切った。
映像には実際、村の女性が背丈を超える木から長細いスパゲッティを手で収穫している姿が……
当時、イギリスではスパゲッティはまだ一般的でなく、信じた人から「もっと詳しく教えて」「木の苗が欲しい」と、問い合わせが殺到したという。
アメリカでは、USAトゥディーに1998年掲載された、「左利き用ハンバーガー新発売」の全面広告に注文が殺到したとか。
ちょっと複雑なのが、イギリスのテレビ局がエイプリル・フールでない1977年6月20日に放送した「科学者の謎の失踪」を追ったドキュメント番組。
地球温暖化で地球に住めなくなったのに備え、科学者たちが極秘に月や火星へ移住する準備のために姿を消しているという内容だ。しかも、ご丁寧に科学者たちが到着した火星で、未知の生物を発見する場面も……
ただ、番組最後には「4月1日」と明記してあった。
では、4月1日の放映を外したのは何故? という疑問が。UFO研究家の矢追純一が登場し、ウソか、ホントかわけのわからない話を……
「エイプリル・フールでない番組として作られたと思う。内容があまりにもリアルで反響が大きすぎると、後から『4月1日』を加えることで真実性をごまかした」
これには司会の加藤も「矢追さんの話は益々ややこしくなる」と。評論家の宮崎哲弥は「深夜放送で紹介されたのを聴いたことがある。当時、子供だったので信じましたね~」。
さて、日本でエイプリル・フールに入れ込んでいるのが、東京新聞のウソ記事の掲載。
2001年から始って8年目を迎えた昨08年は、米大統領選の最中、オバマ候補の異母兄弟が日本にいる話。
離婚したオバマ候補の父親がその後、アジア系の女性と再婚し、その息子、バラクーダ・オバマが日本に滞在しているというのだ。
韓国の新聞社から問い合わせがあったほか、自社の記者から「会いたいので、連絡先を教えて」と尋ねられたとか。