今夏の参院選でタレント候補者が乱立しそうな問題が、番組の小さな国会で取り上げられた。現段階で、民主党からは柔道の谷亮子、元体操の池谷幸雄、タレントの岡部まり、俳優の原田大二郎ら8人が立候補予定。対して自民党は、前巨人監督の堀内恒夫、女優の三原じゅん子、元プロ野球選手の石井浩郎ら。
テレビで自党への批判も辞さない政治家と言えば、自民党の河野太郎が自然と思いつくが、現在の民主党では生方がその双璧をなす。もっとも、河野は激しく執拗に、執行部を口撃するのに対して、生方は「○○なんでしょうねえ」「どうなんでしょうねえ」「知らない人が決めてるんで」などと、オザワに対する当てつけと思わせぶりな発言を、のらりくらりと繰り返すのが持ち味となっている。
生方が「残念ながら、(民主党が)いま迷走してて、本当に売るものがつくれない。目をそらせようというのは正当な方法じゃないと思いますね」と言うと、エッセイスト(番組による肩書)の野村沙知代からは、「久しぶりで本物の政治家を見た。自分の党に対してこれだけ言える人は珍しい」とお褒めの言葉を与えた。
その後、巨泉が「(タレント議員を)最終的に選ぶのは国民だし、一番おろかなのは国民なんですよ」と話を進めると、ソーリは吼えた。
「(タレントから見て)『これは良い』って番組が必ずしも数字を取れるわけではない。そのギャップはあるけど、視聴者がバカだって言っててもしょうがない。(同じように、政治が悪いのを)国民のせいだって言っててもむなしい」
これはソーリの持論で、とくに当事者の政治家から「有権者責任」説が出てくると青筋立てて怒り出すのである。
「生方さんは(タレント議員乱立を)やめさせる立場じゃないのか。あるいは巨泉さんも近い場所にいる。そういう人たちが改善するべきなんじゃないの」
すると、一見、しょぼくれた風の巨泉はソーリを指さし、一喝した。
「お前、まだ若いんだから、1度議員になってみな。分かるから」
お前呼ばわりのうえ、思わぬロジックを食らって、ソーリも目をぱちくり
「政党の内部は、一人で改革とか改善とかできないんだよ。執行部という壁がドンとある(それが壊せなくてオレは議員を辞めた)」というのが巨泉の理屈だった。話の中身はともかく、テレビ的な迫力の面では、ソーリがやや押され気味な一幕ではあった。
ボンド柳生
*太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中(日本テレビ系)