北方4島インフラ整備で進む「ロシア領化」
2010.08.08 18:00
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540億円のクリル社会経済発展計画
このソ連の実効支配の戦略は、現在のロシア政府にも引き継がれている。ロシア政府は順調な経済を背景に、実効支配戦略を強化するため「クリル社会経済発展計画」と呼ばれる北方領土を中心とした開発計画に着手。2万人に満たないところに総額179億ルーブル(540億円)を投じ、インフラ整備を進めているのだ。
キャスターの国谷裕子は「島に住むロシア人にすると、北方領土がふるさとといえる場所にどんどんなってきていますね」と言う。
2年前に北方4島に行った法政大学の下斗米伸夫教授がゲスト出演。「どうすれば北方4島に変化をもたらすことができますか」という国谷の問いに、次のように答えた。
「これまでのような単純なやり方ではなく、複眼的な思考が必要と思う」
しかし、いいところだけ取られて、返還交渉となると知らん顔ではもはや済まされない。
*NHKクローズアップ現代(2010年8月4日放送「戦後65年 北方領土で何が」)