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菅首相「一緒に前進しましょう」―本気で考え始めた!?9月以降も続投

   菅首相退陣へのカウントダウンは始まるのか。民主党代議士会で「退陣表明」をしてから2か月。国会の会期末があと1か月に迫ったのに、いまだにその道筋は見えてこない。それどころか、続投への意欲をうかがわせる発言が目立つ。「朝ズバ!」は菅政権の行方を探った。

「特例公債法案、8月中にできるかなぁ」

「特例公債法案は自分の代でケリをつけたい。8月中にできるかどうかだなぁ」

   一昨日(2011年7月31日)夜、江田五月法相ら自らに近い議員を集めた会合で、菅首相はこう語ったとされる。その理由について、「どうせ次の総理に先送りしても同じようにいじめられるだけから、次の体制のためにも」と説明したという。これを9月以降も続投したいという意思の表れと見る向きは多い。というのも、最近になって「脱原発依存」の記者会見やブログでの書き込みなど、政権維持へ思いが強まっているように見えるからだ。

   7月31日のブログにも「次の時代のエネルギーの形を決めるのは、まさに皆の力なのです。一緒に前進しましょう」と書いた。また、昨日(8月1日)の参院復興委員会では野党議員から「思いつきや人気取りではなく、閣僚、官僚と十分議論をしてから発言を」と要望され、「レッテル貼りで、思いつきと言われるのは違う」と語気強く反論する場面もあった。こうした首相の態度について、自民党の山本一太・参院政審会長は「人間ってこんなにあさましくなれるのか」と痛烈に批判した。

   困惑しているのは与党も同じだ。民主党執行部は首相が示した退陣3条件の残り2つの特例公債法案と再生可能エネルギー法案を8月中旬までに成立させ、菅退陣を促し、8月中には代表選を行いたい意向だ。

自民党の腹の中「菅で引っ張って解散・総選挙」

   司会のみのもんた「来年の正月までやりたんじゃないの」

   杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)「自民党の中には菅さんがこのまま居座って、暴発的に解散をやってくれたら選挙に勝てるのにという思いがある。だから、菅さんが居座ってしまうという非常に不幸なことになっている。

   最近いろんな人の意見を聞くと、菅さんは市民運動家の出身だが、また運動家に戻ったのではないかという。市民運動家は批判だけしていればいいが、総理大臣はそれでは務まらない。菅さんは思いはしゃべっても、何も実行していない。そこに日本の政治の、菅政権の不幸な状況がある」

   東京工科大学教授の尾崎弘之(専門・企業経営)もこんな風に話す。

「特例法案は、通さないという選択肢はない。自民党も早く通して菅さんに辞めてもらうべきだ」

   みの「菅さんの話を聞いていると、じりじりじりじり、8月から9月、9月から10月へと延びるような雰囲気を感じます」

   最近ようやく東京でも蝉の鳴き声が聞かれるようになった。暑い夏が本格化しそうだ。