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税金ムダ遣い4283億円―読めない自衛隊マニュアル、使えぬ検疫システム、橋の設計ミス…

   会計検査院は7日(2011年11月)、2010年度の決算検査報告書を野田首相に提出した。報告書の厚さは20センチくらいもある。ここに記された各省庁のムダ遣いは568件、4283億円と、過去2番目の金額になった。国交省727億円、経産省661億円、文科省629億円と、まるで各省庁が競い合うかのようだ。

国交省、経産省、文科省にゴロゴロ

   会計検査院が指摘したムダ遣いは次のようなものだ。

▽インフルエンザ検疫システムのムダ(6億814万円)航空機用だったため船には使えず、31検疫所で利用ゼロ
▽給食マニュアルのムダ(1445万円)海上自衛隊が発注したマニュアルの印刷が悪く、誤植やミスで読めない
▽財産保有のムダ(154億614万円)東京大学が保有する検見川総合運動場や柏キャンパス
▽バリアフリー費用のムダ(121億4231万円。うち41億円が国費)東京メトロの70の駅で、基準を満たしていない。
▽原発立地自治体への交付金積み立て(657億円)
▽厚生年金保険料で建てた病院の剰余金(222億円)
▽日本年金機構の国民年金保険料の未納分督促委託分(56億円)
▽大阪府の橋の設計ミス(1億円)

監視機能はたしていない日本の国会

   青山学院大大学院の鈴木豊教授に聞く。「一般会計、特別会計から226・7兆円もの税金が使われている。その中でこれだけムダがあったというが、実はもっとあるんじゃないかといわれている」

   司会のみのもんた「会計検査院は強い権限を持ってないんですか」

   杉尾秀哉(TBSテレビ報道局解説・専門記者室長)「アメリカは議会に監視機能がある。日本は弱い」

   みの「報告書も見る気にならない」

   河合薫(健康社会学者)「天下りの人たちの仕事を増やしているということでしょ」

   鈴木教授「そのあたりも追及しないといけない」

   みの「こういうのを国会で追及しないの」

   鈴木教授「予算委員会、決算委員会があるが…」

   杉尾「予算委がスキャンダル追及の場になっちゃって、予算審議をしてない。根本的な問題だと思いますよ」

   鈴木教授「最終的には司法権を持たせないと」

   みの「番組で伝えていった方がいいね」

   リポートした米田やすみが「私たち税金を納めている側の資料にしたらいい」

   みの「もっとやりましょうよ」

   東大の運動場なんて、ゴルフ場だった50年前に問題になって、クロカンコースになったものだ。まだあったのね。いまは独立行政法人なんだから、堂々とゴルフ場にして安く開放すれば利用 アップは間違いなし。