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東大が9月入学検討―受験や就職どう変わる?

   東京大学が秋入学への変更を進めている。海外では秋入学が主流で、これに合わせることで、国際的な学生の動きをうながし競争力をつけるねらいという。学内の懇談会が素案としてまとめたもので、今後、各学部で検討して年度内の決定を目指す。早ければ5年後にも導入という話だ。

すでに実施の国際基督教大では留学生増加

   素案では、現行の4月入学は留学生受け入れや東大生送り出しにマイナスなうえ、春学期の途中に夏休みがあるデメリットをあげている。ただ、入学試験はこれまで通りのため、秋までの半年間の空白が生じ、ボランティア活動、体験就業、留学などを例示している。また、企業の採用や国家試験の時期と関わる卒業時期については、9月とするか翌春にするかを併記している。

   関係者の受け止めは様々だ。「平成の大改革だ」(尾木直樹・法政大教授)、「大学の競争力を上げる」「会社と合わないんじゃないか」(東大生)という声や、受験生を抱える母親たちには「出費が増えるのではないか」という懸念もある。

   すでに9月入学の国際基督教大では、欧米の大学と並んだことで、留学生が増え交流が深まったという。企業は「春入社と秋入社と分ければ、新入社員教育が手厚くできるのではないか」「就職では外国人との争いになる」と見る。尾木教授は「(就職でも)外国人留学生に負け、日本人が受からなくなっている。偏差値教育、受験教育が通用しなくなっているわけで、大学の切実な叫びだと思います。他の大学も続きますね」という。

4月新入学・進級は世界で少数派。日本もかつては9月だった

   世界主要国の入学時期は、9月が 欧米、中国など116か国(54%)なのに対して、4月は日本、インドなど7か 国(3%)に過ぎない。なぜ日本は4月なのか。清水貴之アナの解説によると、1872年(明治5年)から1920年(大正9年)までは日本も9月入学だった。4月になったのは、国から補助金を得るため会計年度と一致させたからだという。その会計年度は田植えの時期を外して設定されたというから、まさに日本独特なのだ。

   司会の羽鳥慎一「世界に合わせるには9月のほうがいいが、変えるのは大変でしょう」

   玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「いま偏差値ばかりで、これじゃ国際競争に勝てない。だからやってみればいい。 京大は4月でいって、10年後に9月の東大とどっちがよかったか競えばいい」

   羽鳥「(4~9月の)空白ができる」

   松尾貴史(タレント)「企業にとってはチャンスが生まれる。ホントは景気のいい時期にやっておけばよかった。10年前にやってれば競争力のある人間ができていた」

   赤江珠緒キャスター「(企業の)採用は4月と9月と両方になっている」

   玉川「一律採用をやめればいいんですよ。それこそ通年にしちゃうとか」

   羽鳥「大変かもしれないが、変える時期なのかもしれない」

   玉川「田植えとは思わなかったなぁ」

   なに企業なんていったん決まれば何事もなかったように動くもの。それより、受験制度、入学改革なんじゃないの。