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「維新の会・公開討論」PR作戦狙い通り!議論なく予定調和

   きのう9日(2012年9月)に行われた橋下大阪市長率いる大阪維新の会の公開討論会には、7人の現職国会議員と東国原英夫・前宮崎県知事や中田宏前横浜市長などが出席した。笠井信輔キャスターが会の詳細を伝えた。

   討論会の冒頭、橋下は「私たちが持つ価値観ときょう参加された皆さんとどこまで同じ価値観を共有できるか。それを確認したいと思います」と話した。その後も橋下は何度も価値観という言葉を口にした。

合流希望の国会議員「論争で対立したくない」

   笠井信輔キャスター「「きのう取材に訪れたのはテレビカメラが30台。マスコミ関係者は400人でした。でも、会の雰囲気は論争するというよりも予定調和という感じでした」

討論成立しにくい
  

   メインキャスターの小倉智昭は「きのうの討論会はいったいなんだったのでしょうかねえ」といぶかると、ゲストの田崎史郎(時事通信解説委員)はこう解説した。

   「維新の会のピーアールの場だったと思います。多くのマスコミが取材に来れば、お金をかけずに維新の会の宣伝ができますからね。それが狙いだったと思います。

   出席した国会議員は維新の会に合流したいと思っている人ばかりで、論争になり対立が生じると困るという思いが強かったでしょう」

総選挙では100議席第2党の可能性

   小倉「政治家同士なのだから、ある部分は同じでも、他の部分では意見が違っても当たり前でしょう。それが出てこなかったというのは不思議なことですよね。そんなに維新の会の人気は高いのですか」

   田崎「先日会った永田町の重鎮は、もしかしたら維新の会は100議席ぐらいは取れるかもしれないと話していました。次の選挙では自民党に続いて第2党になる可能性があります」

   コメンテーターの夏野剛(慶応大学大学院特別招聘教授)は「組織マネージメントとしては上手なやり方ですよね。選挙では多くの人の注目を集めなければ勝てないわけで、その準備を始めていると思います」と語った。

   笠井「公開討論会はあと2回開かれます。ますます討論が成立しにくい雰囲気が出てくるという見方もあります」

   ここ20年、有権者はこういう選挙で何度も失敗してきたはずなんだが…。