2024年 3月 29日 (金)

<ようこそ、わが家へ>(フジテレビ系)
月9初主演・相葉雅紀クン影薄い!沢尻エリカ、山口紗弥加、南果歩ばっかり目立って・・・ドラマ目玉ホントはそこ?

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祝、相葉くん、月9主演!

   別に相葉ファンではないけれど、今や国民的アイドル・嵐の中で、一人バラエティ専門のような立ち位置になっていた彼が、ついに月9主演ということで、大丈夫かと心配しつつも、ほんとに良かったね、相葉くん、と親戚のおばさんのような目で見始めた。

   原作はドラマ界でバブルがまだ続いている池井戸潤の同名ミステリーである。売れないデザイナー、倉田健太(相葉雅紀)が駅のホームで割り込みを注意するという些細なきっかけから、何者かによる健太と家族への攻撃が始まる。後をつけられ、花壇の花は抜かれ、自転車や車を傷つけられ、郵便ポストに虐待した猫を入れられ、家の中のお金や物は盗まれ、不気味なメッセージのFAX、大量のピザ配達、盗聴器、携帯へのメール・・・とおよそ考えつく限りの嫌がらせを受けてしまう。

   両親(寺尾聰と南果歩)と妹(有村架純)、健太の職場の同僚、神取明日香(沢尻エリカ)と一緒に警察に相談したり、防犯カメラを設置したりとそれなりに対策は立てるのだが、姿の見えない犯人の手口はますますエスカレートしていくというストーリーだ。

   加えて、父親の会社での不正な経理処理の件、母親の陶芸教室の人間模様、妹の友達や元彼の怪しい行動が同時進行で展開していき、これが嫌がらせとどう関わるのかが、これから解明されていくのだろう。

嫌がらせ受けても呑気な一家・・・ミステリーのはずがホームドラマかコント

   不思議なテイストのドラマである。けっこうな嫌がらせの連続で陰鬱なはずなのに、倉田一家は全員呑気なキャラ設定で、そのやりとりはホームドラマ、もしくはコントにしか見えない。

   一方、父親の会社の横領疑惑のシーンはアニメーションを使った架空請求の説明が入り、あからさまなパワハラも出てくる、いかにもな池井戸ドラマの雰囲気だ。さらに健太の会社は、変人の編集長(佐藤二朗)とそんな編集長のかまってちゃん態度を見事にスルーする明日香(沢尻)の軽妙な応酬が月9の王道っぽいと、どうにもとらえどころのない印象だが、華やかさも派手さもない地味なミステリーを、あえて月9でやるとこれが正解(と思って作ったの)だろう、きっと。

   防犯カメラの映像を映す前のCM、いかにも悪そうな男をフェイクにして思わせぶりに引っ張る演出が正直うっとうしいが、ついに健太(相葉)が何者かに刺されるという緊迫した流れになり、期待が低かった分、意外に面白くなってきた。

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