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<みんな!エスパーだよ!>
園子温監督「エスパー」映画版スベった!?「夏帆パンチラ」もパンモロでエロさ低下

講談社 2015「映画 みんな!エスパーだよ!」製作委員会
(C)若杉公徳/講談社 2015「映画 みんな!エスパーだよ!」製作委員会

   数はそれほど多くはないが、次はどんな作品が発表されるのかワクワクさせてくれる監督というのがいる。園子温はそんな監督の一人だ。園子温がテレビ東京系の深夜連続ドラマで手掛けたのが「みんな!エスパーだよ」だった。番外編「エスパー都へ行く」を経て、劇場版として万を持して制作された。

愛知・東三河で悪の超能力者と対決

   舞台は愛知県東三河。主人公の高校生・鴨川嘉郎(染谷将太)には人の心の声が聞こえる。全裸でテレポーテーションするのは露出狂の榎本(深水元基)、矢部(柾木玲弥)は透視能力がある。嘉郎たち高校生の溜まり場になっている喫茶店のマスター、輝光(マキタ・スポーツ)はテレキネシス(意思の力だけで物体を動かす能力)が使える。

   テレビ版では清純派の夏帆が毎回惜しげもなくパンチラを披露していた。You Tubeに「夏帆 制服パンチラ集」というのがアップされているくらいだ。パンチラは見られては困るからエロい。ところが、本編後半はパンチラどころかパンモロ、水着のオンパレードだ(クラビア・アイドル大挙出演)。アレレという感じ。

   映画版では夏帆の演じた嘉郎の幼馴染のヤンキー女子高生・平野美由紀を池田エライザが担当している。池田は負けずにパンチラを連発する。美由紀は嘉郎と同じ「人の心が聞こえる」超能力を持っていて、嘉郎と「心の声」で会話したりする。

   かつてアメリカで超能力者がある地域に多数発生し、悪の超能力者たちによって惨殺された「ダルースの惨劇」というのがあった。それが東三河で繰り返されようとしていた。嘉郎たちはこれを防ごうとして立ち上がる。

謎の交信音「ら~らら」の意味は?

   嘉郎の「運命の人」は誰かというのが主軸として展開する。嘉郎には「運命の人」の断片的な記憶しかない。手掛かりは「ら~らら」というメロディを共有していることであった。嘉郎たちの高校に新たに赴任してきた妖艶な美人女教師のポルナレフ愛子(高橋メアリージュン)、街に突然現れた謎の長身美女(サヘル・ローズ)も参入して、街は一触即発だ。

   東三河を舞台にエスパーVS敵エスパーの戦いが繰り広げられる。学校が街が敵エスパーの攻撃によって荒らされていく。街中に敵エスパーの超能力で「コピー人間」が増殖する。「人類エロ化計画」だ。嘉郎たちエスパーは敵エスパーの首謀者を倒すが、敵エスパーには意外な黒幕がいた。

   黒幕の使う超能力メモリーリードは相手の記憶が読めるのだが、嘉郎には通じない。黒幕は超能力を進化させ相手の記憶をコントロールするようになる。そして、人類をメモリーコントロールして「新しい世界を作る」と宣言する。嘉郎にも「いっしょに戦いましょう」と呼びかける。自分こそが嘉郎の「運命の人」だとも言う。果たして「運命の人」とは誰なのか。幼馴染の美由紀か、憧れのクラスメイトの浅見紗英(真野恵里菜)か。嘉郎VS黒幕の戦いはどうなるのか、世界は救われるのか。ラストでは謎の交信音「ら~らら」に込められた「超能力」の秘密が解き明かされる。

   連ドラを映画化すると、スケールはアップするが、クオリティはダウンするケースが多いが、残念ながら本作はそれに当てはまってしまった。園子温監督、最近は「空振り」の連続だ。

佐竹大心

おススメ度☆☆