臓器提供クローン・綾瀬も春馬もひたすら気味悪い・・・日本民族には似合わぬ肉食系ドラマ
<わたしを離さないで 第1回~第6回」(TBS系)

印刷

   カズオ・イシグロのベストセラー小説の翻案ドラマ。はっきり言ってひたすら気味が悪く、且、日本を舞台にしたことで無理が目立ち、破綻だらけのドラマになった。臓器提供のために生産(?)され隔離された場所で育てられた男女のクローン人間が、やがて自我に目覚めて生きようとする内容など、どだい人口密度の高い日本の国土の中で成立するはずがないのだ。「嵐ヶ丘」のような陰鬱なブッシュ生茂る英国社会でならあり得るかもしれないが。あるいは、カソリック社会の南仏の修道院とか(そんな仏映画があったナ)。
   山の中の陽光学苑で育った恭子(綾瀬はるか)、友彦(三浦春馬)、美和(水川あさみ)は、コテージと呼ばれるあばら家で共同生活をしながら運命の日(臓器提供のために解体される日)まで介護人として働いたりしている。別のコテージで人権意識に目覚めた真実は、広場で演説した後で喉を掻き切って自害する。前途に希望などない。
   加えて友彦を巡って恭子と美和の三角関係や、猶予(つまり、死刑宣告同様の臓器提供日が延ばされて自由な生活が送れる月日)を得るために、誠の愛を追い求める。
   要するに物語全体が肉食系の発想で、草食系の日本民族には合わないのだ。「貴方達は天使なのです」と不気味に微笑む学苑長(麻生祐未)の殺人鬼ぶりが面白かったくらいだ。おとなしい恭子の独白より、我儘奔放な美和の方が良く描けていて、演技が単調な水川でも格好がついたのが拾い物だった。(放送2016年2月19日22時~)

(黄蘭)

採点:0
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

注目情報PR
追悼
シニアの健康ライフ
Slownetからのおすすめ記事(提携)

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中