「奇跡のジーンズ」大震災から1年半後に漂着!20キロ漂流しほころびも傷もなし

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   東日本大震災から1年後、20キロを漂流し、ほつれ一つなくほとんど無傷のままで見つかったジーンズがある。宮城県気仙沼市のジーンズ専門縫製会社「オイカワデニム」の「STUDIO ZERO」で、奇跡のジーンズと呼ばれている。

   製作した及川洋常務によると、生地は特注品で「色落ちした時に綺麗な水色になるように織ってもらっている」という。通常は綿か化繊の糸で縫うが、職人たちは麻糸を使って仕立てる。麻糸を使うのは、水を含むと強度が60%増すためだが、柔軟性がない麻糸はミシン針の動きを妨げ、ミシンが壊れてしまう。オイカワデニムは麻糸に耐えられるミシンを独自に開発した。

   さらに、ベルト部分は二つ折りが普通だが、何層にも織り込んで耐久性をアップしたり、ポケットの裏は高密度の生地を使用して破れにくくしている。

気仙沼が誇る「オイカワデニム」

   1本2万6000円と高いが、芸能人やスポーツ選手が愛用したことから口コミで広がり、大人気商品になった。ところが、順風満帆だったところに東日本大震災の津波が襲い、事務所、工場、倉庫が跡形もなく流され、残されたのは高台にあった工場だけになった。その時の模様を及川秀子社長は次のように語る。

「残った高台の工場を目指して地域の人たちが避難してこられた。漁師さんから『電気は俺たちがつくるから、復興の音をここ気仙沼の一番の玄関口からたてて欲しい。そのあとに俺たちが続くから』という言葉を頂いて、震災1か月後にジーンズづくりを再開したんです」

   奇跡のジーンズが見つかったのは再開1年半後だった。漂流し陸に乗り上げた漁船のそばにあった。漁船とともに約20キロも漂流していたらしい。泥まみれだったが、洗うと、重油のシミが消えなかったが、どこにもほころびがなく傷もなかった。

   「1か月とか2か月とかじゃない、1年半後でしたから非常に嬉しかったですね。しかも破損がなかったのは自信に繋がりました」(洋常務)

   龍崎孝(TBS解説委員)が「あさチャン!」が借りてきた奇跡のジーンズを見ながらこう語った。「現地の人に気仙沼にしかない物って何ですかって聞いたら、『世界に誇れるのは一つだけあるよ』って教えたくれたのがこのオイカワデニムでした。気仙沼の人はみな知っていましたね」

文   モンブラン
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