金儲けに疲れた中国「仏教ブーム」信者3億人!エリート大学生は出家し、経営者は般若心経に傾倒
エリート大学生が頭を丸め出家、経営危機に陥った企業経営者が仏教セミナーに殺到と、宗教を否定した共産・中国で空前の仏教ブームが起きている。経済が減速し、「豊かさは金銭では得られない」と感じる人たちが増えて、信徒は3億人に達しているという。習近平国家主席も仏教を体制維持のための精神安定剤と認め、「仏教は中国の文化」と言い始めた。
習近平主席も「仏教は中国の特徴的文化。信仰や考え方、文化、習慣に大きな影響」
経営コンサルタント会社を経営する江軍さんは顧客の契約打ち切りが相次ぎ、倒産寸前に追い込まれた。以来、友人から紹介された寺に通う。「不安や焦りが和らいだ。いらいらした時には般若心経を読むと心がやすまる」という。ある寺で信徒たちを前で出家した学生の一人が告白した。「権力に執着し投獄された人、金に目がくらみ人格が変わった人がどれだけいるでしょう。勉強も頑張り、親の期待にも応えました。それでもなぜ楽しくないのでしょう。どこへ向かえばいいのかわかりません。お父さん、お母さん、私は旅立ちます」
鎌倉千秋キャスター「キリスト教の信徒も増えているという実態もあるそうですね」
NHK国際部デスクの奥谷龍太は「すごく増えています。一説では1億人ともいわれています。ただ、キリスト教では神が絶対の存在で、共産党より権威が上にあるため、政府の警戒感は仏教より強いですね。政府の管理を嫌って、地下教会という非公認の教会もあるようです」と報告する。
こうした仏教ブームを無視できなくなったのか、習主席は「仏教は中国の特徴的文化であり、中国人の信仰や考え方、文化、習慣に大きな影響を及ぼしている」と発言するようになった。文化大革命で破壊された寺や仏像の再建も支援している。