2024年 4月 24日 (水)

下馬評だけは賑やかな都知事選「決定力」欠く面々たち・・・当選の可能性ありは橋下徹と櫻井翔パパか

   舛添要一氏が辞任したことでがぜん注目を浴びてきたのが都知事選の候補者に誰が名乗りを上げるかだが、出るであろうと目されているのは2度出馬して次点だった元日弁連会長の宇都宮健児氏(69)ただ一人。週刊文春と週刊新潮が候補者たちの「身体検査」をやっている。

   まずは民進党の顔ともいえる蓮舫参議院議員。彼女には民進党より東京の顔になりたい『野望』はあるようだが、今回は改選のため参議院選挙に出馬しなくてはいけないため断念した。

   だが、週刊新潮で政治部デスク氏が、参院選で当選して3日だけ務めた後、都知事選の告示日ギリギリに出馬表明する可能性があるのではないかと解説しているが、そんなことをすれば天も都民も許しません。

   橋下徹元大阪市長待望論も根強いようだ。週刊文春のメルマガ会員に「次の都知事にふさわしい人」とアンケートしたら1300人を超える返事があり、橋下徹氏が263票、「嵐」の櫻井翔のパパ・櫻井俊氏が169票、蓮舫氏が133票だったという。事務所は、彼はメインの番組をテレビでもっていて、法律家だから契約は守る。だからその可能性はないと語っている。

   次にマスコミ的な評価の高いのは櫻井氏である。官僚で手堅いと思われるうえに、人気アイドルのパパ。菅官房長官と関係が深いようだから、官邸が強力に頼めばウンというのではないかと見る向きが多いようだ。

   それ以外では、本人が出る気満々なのが元防衛相の小池百合子氏。安倍首相や森元首相と仲が悪く、永田町では先の目がないと思っているのか、今回がラストチャンスと狙っているようだ。だが、女に嫌われるタイプだから出ても当選は難しいだろう。丸川珠代なんて声もあるが、小池と同じように女性票が取れまい。

   意外なのは川淵三郎氏の名前まで挙がっていることだ。実行力は間違いなくあるが、もう79歳だし、猪瀬直樹氏が都知事選に出馬したときに選対本部長を務めていることがネックになるのではないか。ソウル五輪の金メダリストでスポーツ庁長官の鈴木大地氏(49)も下馬評に挙がっているが、出てくれば相手次第ではおもしろい戦いをするかもしれないが、首長としての能力は未知数過ぎて、私が一票を投じることはない。

   民進党の長島昭久氏(54)は石原伸晃氏の弟の良純氏と慶應幼稚舎からの同級生で、安倍首相の集団的自衛権に賛成の立場だから、自民党も相乗りしやすいといわれている。それなら自民党へ入党してから出馬するのが筋であろう。石原伸晃氏、小泉純一郎元総理、驚くことに週刊新潮であのウルトラ保守の作家・百田尚樹氏も「出馬を考えている」と話している。

   とまあ、帯に短しタスキに長しの面々だが、出てくれば当選の可能性があるのは、都民の一人としては残念だが、橋下徹氏と櫻井パパぐらいだろう。アメリカ大統領選のサンダース氏のように、若者の貧困対策や格差是正を強力に訴えることができれば宇都宮氏も善戦するとは思うが、この人、演説がうまくない。サンダース氏のように聞く人の心を揺さぶるような話ができないのが難点だ。

   首長選挙はアメリカの大統領選のような直接選挙である。しかし、大統領選のようにいくつものハードルがあるわけではないから、どうしても知名度(悪い意味でも)優先のAKB総選挙のようになりがちである。東京だけを特別にしろというのではないが、都知事選挙期間を大幅に延ばして2か月ぐらいかけてやったらどうか。そうすれば候補者の主張も人品骨柄も吟味できて、これまでのように大きく間違うことはないのではないか。

さっぱり盛り上がらない参院選・・・自民党にも野党にも行けない新有権者の若者票

   週刊新潮が参議院選に出馬する女性たちをルポしている。沖縄出身で歌手グループ「SPEED」メンバーだった今井絵理子氏は、米軍属に殺された女性の抗議集会が那覇市内で行われていた日、上大岡駅付近の居酒屋で行われた会場で沖縄のおの字も出さなかった。

   三原じゅん子氏の内縁の夫である私設秘書は、妻の選挙応援をほとんどしていない。片山さつき氏というより、舛添要一氏のかつての妻といったほうが通りがいいだろう、この人が参院選大阪選挙区の女性新人候補を怒鳴りつけた。田中真紀子氏は夫の直紀氏の応援の会を新潟佐渡市の小さな集会場でやったが、そこでも人は入らず、角栄ブームだというのに彼女の神通力は消滅したなど、景気のいい話も色っぽい話もない。参議院選が盛り上がらないままいってしまうと、投票率が今から心配である。

   週刊現代は舛添辞任のせいで自民党の議席がかなり減るという衝撃データがあると報じている。安倍首相は舛添を推薦したのだから、それに対する批判はかなりあるはずだ。週刊現代によると、舛添ショックで自民党比例の票が500万票近く減るという予測があると、自民党の幹部議員が話している。

   もし自民党票が500万票減となった場合、参議院の情勢はガラッと変わる。週刊現代の試算では、自民党の議席数は比例14議席、選挙区31議席、合計45議席にとどまるというのだ。惨敗まではないだろうという予測が多いが、もし第一次安倍政権のもとで行われた07年夏のような参院選になれば、安倍辞任は必至であろう。

   大量の若者票がどこへ行くのか。大半は自民党へは流れないと思うのだが、野党側はもっとこうした層を取り込むための戦略を『本気』で考えるべきである。

乙武洋匡やっぱり別居!夫人の「尻拭いコメント」世間向けパフォーマンスだった

   さて、週刊新潮が報じた乙武洋匡氏(40)の「5人不倫」だが、その報道後、彼の妻が一緒に「妻である私にも責任の一端がある」と詫びたことで世論は沸騰し、<前代未聞の夫人による『尻拭い』は裏目に出る。結果、乙武氏は立候補を断念>(週刊新潮)した。

   乙武氏は反省し、3人の子どもともう一度夫婦として、家族としてやり直していくと語っていたのだが、どうやらそうはいかなかったようである。週刊新潮が乙武氏の動静を窺っていると、どうやら乙武氏は自宅には帰らず、新宿にある高級マンションで暮らし、2人は別居していることが判明したというのである。

   夫婦が連絡しなくてはいけないことがあると、乙武事務所の人間がクルマで行き来して「伝書鳩役」を務めているという。<折しも、舛添氏が辞職し、仕切り直しの都知事選が迫っているなか、乙武氏は政界進出どころか家庭再建のとば口で試練と向き合っている模様なのだ>

   週刊新潮が夫人に<乙武さんと奥さんは別居されていますよね?「ああ、はい、ああ」

   ――乙武さんはいつも新宿のほうにいらっしゃると思うんですが。

   「私からは何も話せないんですけど、そちらがそう見ていらっしゃるなら、そうかもしれませんね」>

   私にもささやかな経験があるが、浮気がばれた後はしばらく地獄のような日々が続く。夜中に目を覚ますと出刃包丁をもったカミさんが布団の横に座ってジッと睨んでいたり。オ~コワ! それに女はしつこい。何年、いや十何年経っても、何かの拍子に思い出してネチネチいい募る。

   ワイドショーなどで乙武ケースのような不倫話をやっているときは、そっとテレビを離れるか、外に出たほうがいい。乙武クンの辛さもいくらかはわかるが、茨の道はこれからだと思うがね。

「無料で保険相談」気を付けろ!知らない間に勧められてる高リスク商品

   前から気になっているのだが、「保険の何々」「保険を考えるなら〇〇へ」という、保険相談を無料で受ける窓口がやたら増えてきた。無料でも儲かるのか、大きな陸上大会などへの宣伝やテレビのCMなども打つようになってきている。私も前に一度相談に行ったことがある。驚いたのは、お宅は無料相談というからどうやっておカネを稼いでいるのかと聞いたら、しらっとして「保険会社さんから協賛金のような形でおカネをもらっています」というではないか。

   保険会社からカネをもらっていて、客観的な判断ができるわけはないと、早々に引き上げたが、その後もそうした窓口が増えているのは、保険に無知な人が多いのだろう。

   週刊現代が「気を付けろ保険ショップにダマされる中高年が急増中」だと警鐘を鳴らしている。神奈川県在住の女性(40代・仮名)が初めて「保険ショップ」を訪れたのは、軽い不整脈で入院したことがきっかけだった。小学生の子供と共働きの夫がいる。

   そこで提案されたのは「投資型保険」だった。払い込んだ保険料を保険会社が株式等で運用し、その運用結果次第で受け取れる保険金額などが増減する商品である。彼女は後で知ることになるが、実は元本割れのリスクがあり、損をするかもしれない商品だったのだ。

   ファイナンシャルプランナーの宮崎貴裕氏はこういう。<「保険ショップは『乗り合い代理店』として、さまざまな保険会社の商品を取り扱い、それを売ることで保険会社から契約手数料をもらっている。手数料は商品によってだいぶ差があります。

   本来、彼女にとって望ましいのは学資保険や終身保険など、元本が保証されている保険商品のはず。ところがこれらは、保険ショップが保険会社からもらえる手数料がものすごく安い。

   一方で、投資型の保険は元本割れのリスクをともなう分、ショップが手にするマージンが大きい。このケースでは、ショップ側が手数料欲しさに『安全運用』を望む彼女の意向を無視したわけです」>

   保険屋が信用をなくしているから、こうした代理店を隠れ蓑にして保険を売ろうという悪徳商法ともいえる手口である。こんなところにダマされないためには、少しでも自分で保険の知識をつけることしかない。いつもながら「気をつけよう甘い言葉と保険の勧誘」。お後がよろしいようで。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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