イギリス「国民投票」EU離脱!脱退交渉・協定に2年・・・やっぱり大変と揺り戻し再投票?

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   EU離脱か残留かを問うイギリスの国民投票は、「離脱」が51・9%、「残留」が48・1%で、離脱が多数を占めた。世論調査では、残留を訴える女性議員が凶弾に倒れた事件をきっかけに残留支持派が優勢と伝えられたが、投票間際になって再び離脱派が逆転した。離脱による英国内や世界経済に与える影響は計り知れない。「クローズアップ現代+」は投票前々日にこの問題を取り上げていた。

日本企業はイギリス拠点移動?

   イギリスはEU加盟28か国のGDP(国民総生産)でドイツに次ぎ2位の規模だ。日本企業をはじめ外国企業約1000社がEUへの窓口と位置付けて拠点を設けている。NHKロンドン支局の松木昭宏支局長は「離脱でイギリスに進出する企業の戦略の見直しは避けられない」と伝えていた。

   鎌倉千秋キャスター「離脱となると、イギリスとEUの関係はどうなるのでしょうか」

   EUの法律や制度に詳しい庄司克宏慶大教授がこう答えていた。「イギリスとEUの間で離脱のための交渉を行うことになります。協定を結ぶのですが、だいたい2年ぐらいかかるでしょう。延長も可能なのですが、私の読みでは、離脱はやっぱり大変ということになって、その間にイギリスの世論が残留に変わるのではないかと思います。再び国民投票になるかもしれないし、結局はEU残留になるのではないかと見ています」

懸念される「離脱ドミノ」デンマーク、オランダも国民投票求める世論

   しかし、EU離脱を望む声はイギリスだけでなくEU各国に広がっている。イギリスの国民投票の結果に刺激されて、離脱ドミノ現象が起きると心配されている。とくにデンマークは「デンマークも民意を問うべきだ」と国民投票に向けた動きが活発化している。5月(2016年)に行われた世論調査では「国民投票すべき」(42%)が「すべきでない」(38%)を上回った。

   オランダでも反EUを唱える市民グループの代表は「28か国に拡大したことでEUの権限が強まり市民生活を縛っている」と批判する。目指すのはEU離脱の国民投票だ。オランダでは30万人の署名を集めれば国民投票に掛けることができる。現在、市民グループの署名は7万人を超えているという。

   では、EUは今後どこへ向かうのか。慶応大の庄司克宏教授はこう予想する。「今後、ドイツとフランスを中心に財政統合、政治統合に向かわせる『二速度欧州』という立場と、イギリスのように好きな政策だけ協力する『アラカルト欧州』という2つに分かれていくと思います。来年注目したいのはドイツの総選挙とフランスの大統領選挙です。それによって欧州の懐疑派がどれだけ伸びるのかで将来の方向が見えてくると思います」

モンブラン

NHKクローズアップ現代+(2016年6月22日放送「EU『離脱ドミノ』は起きるのか?~イギリス国民投票のゆくえ~」)

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