2024年 4月 24日 (水)

南北首脳会談「朝鮮半島の完全非核化」宣言!さあトランプ大統領、ボールどう投げ返す?

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   きのう27日(2018年4月)、北朝鮮・金正恩朝鮮労働党委員長が板門店の軍事境界線を越えて韓国に入り、「平和の家」で韓国・文在寅大統領と南北首脳会談が行われた。北朝鮮にとって、南北首脳会談は米朝首脳会談の前哨戦という位置づけだが、合意された「板門店宣言」では朝鮮半島の「完全な非核化」を目指すとされた。次は投げられたボールをアメリカがどう投げ返すかだ。

   NHKの田中正良・ワシントン支局長は、トランプ大統領は「(北朝鮮の変化を)決して楽観していない」という。アメリカは「非核化」が何を意味するのか、いつまで、どのように実現するか。さらに、朝鮮半島の戦争状態の終結をどう描くかにも注目しているという。

   明海大学の小谷哲男准教授も「アメリカは懐疑的です。ただ、水面下の交渉では前向きの可能性もある」とみる。

   では、「非核化」の見返りに北朝鮮は何を求めるのか。南山大学の平岩俊司教授は「北朝鮮はアメリカの敵視政策を変えさせたいのでしょう」という。

   経済制裁の緩和も求めてくるだろう。ある脱北者は「1月上旬から3月上旬まで、北朝鮮の市民の生活は最悪だった。外交官ですら、給料を3割減らされたという」と話す。

成果見込めなければ米朝会談キャンセル

   次の舞台は米朝首脳会談だ。ただ、アメリカと北朝鮮ではテーマの優先順位が違う。アメリカは「核・ミサイルの放棄を短期に」といい、北朝鮮は「非核化と制裁緩和を並行して段階的に」という戦略だ。

   韓国の大統領特別補佐官ムン・ジョンイン氏はこう見ている。「アメリカは北朝鮮の『非核化』を前提に、一気に解決しようとするでしょう。しかし、北朝鮮は『非核化』を(制裁緩和などの交渉の)最終段階に設定してくるでしょう。そこで韓国の出番です。アメリカと北朝鮮の間に立って話し合いの道筋をつけていく」

   田中支局長は「トランプ大統領は中間選挙までに成果を出したいと、前のめりの姿勢があります。北朝鮮に真剣さが足りないと見れば、(米朝会談を)キャンセルする可能性も十分あります」という。すぐに成果が上がらないようなら、金委員長と会っても仕方がないと言い出しかねないというわけだ。

   そして、日本には拉致問題がある。22年間の拉致を体験した蓮池薫さんが電話で話した。「非核化が第一。アジアの平和と安定が拉致問題解決にも重要です。北朝鮮は党の総会で、経済発展を打ち出しました。日本がこれに答えられたらいい。それには2002年の平壌宣言が基本になります」と語った。

   *NHKクローズアップ現代+(2018年4月26日放送「38度線を越えるキム・ジョンウン 南北首脳会談 何を語る?」)

文   ヤンヤン
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