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「いじめは子供たちの自爆テロ」まず大人たちが変わらねば(私たちの教科書)

【 ドラマが好き 】
07/6/11 コメントを見る・書く
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   毎回、固唾を呑んで見守っている。今期、私が最ものめり込んでいるのは、このドラマかもしれない。

   中学校で起きた一人の女生徒の転落死。事故か、それともいじめが原因の自殺か。事件の真相を探ろうとする弁護士・積木珠子(菅野美穂)。

   死んだ少女は、実は珠子の元夫の連れ子だった。だが結婚してまもなく夫は失踪。裏切られた思いから、娘を放置し施設に捨てた珠子。少女は自分に救いを求めていたのに、冷たく突き放してしまった。単なる仕事や正義感ではない、やむにやまれぬ珠子の気持ちが伝わる。

   一方、金八先生にあこがれ、教育に理想を抱いて赴任してきた臨時教員の加地(伊藤敦史)。生徒のために走りまわり、珠子とともに闘おうとしていた彼は、他の職員たちからのいじめにあい、いとも簡単に学校に取り込まれてしまう。

   登場人物すべてが表と裏の顔を持ち、心の中に闇を抱えている。それぞれのエピソードがきっちり描かれ、なおかつ予測不能の展開は連ドラならでは。

   恐いと思うのは、人が一人死んでいるのに、誰も傷ついていないように見えることだ。最初から皆、そうだったわけではあるまい。ドラマで何度となく描かれる場面――誰かを信じてみる、一瞬心が通い合ったような気がする、直後に裏切られる。それを繰り返してきた結果なのか。

   「子供たちを守るため」という大義名分ですべてを隠蔽しようとする学校。勝ち目のない闘い。四面楚歌の中、くやしさに組み締める珠子の手の爪が甲に突き刺さる。だが突破口を開いてくれたのは、意外な人物だった。

   最も事なかれ主義に見えた中年教師(佐藤二朗)。今までずっと、ほんとうのことが言えずに生きてきた。そのせいで自分の娘さえ守ってやれなかった。閉ざし続けてきた彼の心が真実を発しようとした瞬間、ツーッとこぼれ落ちた涙に、滂沱した。

   このドラマは、子供たちの間のいじめより、むしろそれを隠そうとする学校の問題を描いている。「いじめや自殺は子供たちの自爆テロ」「場があって、いじめられる子が選ばれる」という言葉が胸を突く。いじめは、子供たちではなく、大人の問題なのだ。教育改革なんて叫ぶ前に、大人が、まず自分たちが変わらなければ。一人一人が考えるべきこと。この「教科書」から私たちが学ぶことは、果たして……。


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