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怪物より怖いおばさん 2度見る勇気はない…(ミスト)

【 エイガ探偵団 】
08/5/31 コメントを見る・書く(2)
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   <ミスト>突如、町を覆った霧。その中にいる何かから逃れるため、主人公の父子など町の人々はショッピングセンターに立てこもった。彼らの前には、昆虫や動物を模した気持ちの悪い怪物が突如出現するが、深い霧によって外の様子は分からない。理解不能の状況が人々を混乱させていく…。この映画は怪物と戦うパニックホラーでもあるが、それ以上に人間の心理を描いたサスペンスだ。

(C)2007 The Weinstein Company.All rights reserved.
(C)2007 The Weinstein Company.All rights reserved.

   事実、劇中では怪物の正体は全くといっていいほど明かされない。聖書をもじっていたり、軍隊が絡んでいたりと少しの情報はあるが、とにかく恐ろしい怪物として登場し、その得体の知れない敵が恐怖心を増幅させる。

   しかし、怪物より怖いのが、追い詰められた人間の本性だ。この点で『ミスト』はSF映画やホラー映画の枠を超えている。CGの怪物より、生身の人間が演じる「人間という怪物」のほうがよっぽど怖い。特に民衆を扇動する宗教おばさんには鬼気迫るものがある。極限の状況下でも、人間同士でいがみ合い、衝突し、殺し合うのが人間の本性なのかと思わせる。そのおばさん以外にも言えるのだが、最初は何の変哲もない一般人として登場していた人が狂気に駆られていく姿にはぞっとする。

   怪物と周りの人間の両方から追い詰められていく主人公たちの恐怖はどんどん増していき、その心理は観客にもダイレクトに伝わってくる。その集大成がラストシーンだ。絶望の淵に立たされた人間がとった行動は……。守るべきものを守る為にはどうするのが正しかったのか。もう1度観返す勇気は起きないが、1度は観ないといけない。そんなショッキングな映画だ。

ジャナ専 ぷー(JJC漫画研究会部長)

   オススメ度:☆☆☆☆


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