2024年 4月 26日 (金)

「3利源」開示めぐり
生保業界は疑心暗鬼

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   生命保険の儲けを示す「3利源」を開示するかどうかをめぐり、生命保険業界が混乱している。明治安田生命に加えて、大手の第一生命が突如「開示派」に転向、「スタンドプレーだ」などと批判を浴びている。

3利源「開示派」に転向した第一生命。業界各社はどうするのか
3利源「開示派」に転向した第一生命。業界各社はどうするのか

   問題の火付け役になったのが明治安田生命。2006年3月末、突然、経営の透明性確保を理由に05年3月期決算からこれまで秘匿にしていた3利源を開示すると打ち上げ、生保業界をあわてさせた。というのも「3利源」開示は生保の商品原価を明らかにすることと等しく、儲け過ぎ批判につながりかねず、日銀記者クラブからの開示要求にも拒否を貫いてきた。

不祥事の挽回と行政処分の早期解除をねらった奇策?

   もっとも明治安田生命は保険金不払い問題で業務停止処分を受け、新商品が認可されないなど行政処分は現在も解けていない。そのため「3利源開示は不祥事の挽回策と行政処分の早期解除をねらった奇策」と業界は判断し、黙殺することにした。
   ところが今度は大手生保の一角を占める第一生命が06年5月9日、前触れもなく3利源開示に方向転換し、再び生保業界は困惑した。第一生命の斎藤勝利社長が7月末に生命保険協会長に就任することが内定しており、「次期協会長会社の権威をかさに着たスタンドプレーだ」などと豹変ぶりに他の生保は批判を浴びせた。
   国内主要生保は5月29日、一斉に決算発表を迎える。それを前に17日にT&Dグループ3社が先行して決算を公表した。いち早く相互会社から株式会社に転換し、情報開示に前向きな生保だけに状況によっては一挙に開示に踏み切るのでは、と注目が集まったが、結局開示は見送った。

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