2024年 4月 20日 (土)

「核燃料物質」なんて 簡単にサイトで買える

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   島根県の大学で、中国人の元研究員が、インターネットで核燃料物質を不正に入手していたとして、文科省から厳重注意を受けた。販売していたサイトがどれだか特定できなかったが、「金属ウラン」などが売られているサイトはすぐに見つかった。

通販サイトでは、さまざまな化学物質が販売されている
通販サイトでは、さまざまな化学物質が販売されている

   事件の経緯はこうだ。島根大学総合理工学部で地質学を研究していた中国人の研究員が05年9月、研究用に核燃料物質をインターネットで米国の業者に注文した。注文した品物が届かないまま、この研究員は05年11月に帰国してしまい、品物が大学に届いたのは06年6月8日だった。

岩石の年代測定の基準にするために注文された

   原子炉等規制法では、半年ごとに核燃料物質の「取得報告書」の提出を義務づけているが、7月末にこれを作成するために文科省と打ち合わせを行っていたところ、「当該物質(編注: 核燃料物質)を海外から直接購入することは認められない」との指摘を受けた。同大学は、原子炉等規制法で、研究用に少量(300グラム以下)を所持・使用することは認められているが、購入は国内の指定業者からしかできないことになっていた。これを受けて、文科省は島根大を「厳重注意」とした。

   今回問題になった「核燃料物質」は、酸化ウラン2.6グラム、金属ウラン0.128グラムと酸化トリウム0.068グラム。島根大がJ-CASTニュースの取材に対して明らかにしたところによると、この物質は、岩石の年代測定の基準にするための標本として注文されたという。島根大は、この研究員が具体的にどこのウェブサイトに注文したかは明らかにしなかったが、J-CASTニュースでは、ウランなどを販売している通販サイトにアクセスしてみた。一体、どんなものを売っているのだろうか。

   今回アクセスしてみたのは、「United Nuclear」というサイト。「科学に『楽しさ』をもう一度」という理念を掲げて、理科用具を販売している。

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